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みちのく潮風トレイル(3)

この日は気が重かった。

トレッキングやトレイルなどのアウトドア活動で気が重いということはほとんどないのだけど、この日、9月19日は気が重かった。

曇り空の天候のせいではない、その理由は、待ち受けるコースがほぼ平坦な直線コースであること!
それも仕事でそれなりの回数を重ねて車で行っているので、まだ復興半ばの道を延々と歩くことが分かり切っていたことが大きい。

そんな気持ちを振り払いつつ、前回ゴールした新地駅をスタート。
トレイルコースに戻るべく西を目指します。

一つ目の目標は、コースマップにある龍昌寺を目指します。
途中、なんとなく魅かれコースを外れ水神社へ。

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すごく趣のある場にたどり着いたものの、なんとなく荒れている感が足を踏みとどませ、鳥居をくぐることができなかった(汗

コースに戻り、何やらモダン建築を彷彿させるような多層階の鶏小屋を尻目に、大きく右折すると龍昌寺が。

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伊達家に由来する由緒あるお寺だけども、本堂が新しいこともあって、取りあえず今回はスルー。

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ここ、コースが境内に入るようになっていて、分かりにくいので注意です。
程なく、次の目的地諏訪神社へ。

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こちらは舞台もある立派な神社で、小休憩。

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そして、この日いちばん楽しみにしていた、くるめがすりの家へ。
~新地町 Web site より~
洗えば洗うほど良くなる、久留米絣(くるめがすり)のような家をつくろうと、新地町出身の建築家・遠藤新が昭和6年に、東京都武蔵野市に建てた家を、保存運動により新地町に移築したものです。

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はい、閉館でした。
まあ、役場に事前に問合せもしてないので、勝手に行ったので、、、

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なんか、どこの地方もそうだけど、例えばこうやってMCT(環境省)が挙げているんだから、うまく乗っかって町をPRしようとか、なぜその発想にならずに、やれ地方創生だとか足下も見ないで旗を振ってるのが意味わかりません。

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気を取り直し、いよいよ直線に近いコースを沿岸部に向かい、宮城県を目指します。

途中、地味に県境を越え、入りました宮城県山元町。

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周辺の依然と続く復興工事を尻目にひたすら進みます。

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もう一つ気が重かった理由は、この被災地の中を通るルート。
いまも東日本大震災の記録に関する仕事をしている自分にとっては、あまり気の晴れるルートではなく、、、

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ルート上にある旧中浜小学校が震災遺構として保存されオープンするのが9月26日と聞いていたの見学を諦めていたけども、多くの人がいるので受付らしい場所で聞いてみると、プレオープンしており、全館ではないものの見学可ということでした。

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役場や語り部の方々の練習という意味合いもあるようで、いろんな話を聞かせてもらうことができ、諦めていただけにかなり得した気分。

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配布されているコースマップには、開館前なので震災遺構としては載っていないですが、生死を分けた判断、どう日常的に防災を意識するのか、いろいろ考えさせられる場ですので、ぜひ立ち寄って見学してください。

こうして旧中浜小学校での貴重な体験を得て、足取りは軽くなり、坂本駅へ。
途中、復興工事でコースはかなり変更されているので、ご注意を。

今回のコースは、ほぼ飲食店がないので、坂元駅前の産直市場「やまもと夢いちごの郷」でお昼をいただきます。

そして、いちごのジェラート、おすすめです。

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坂元を出発すると、次はひたすら国道6号線を北上し、山元町役場を目指します。
ふだん車では走れど、国道を歩くって不快ですねぇ。
やはり道とは、人、車、他、それぞれにやさしい作り方は異なり、アダプトしないとかなり不便であることを実感。

その後、シーラカンスが設計した山元町役場(建築もぐりなので、よさはいまひとつ分かりません)と同じ敷地内にある山元町歴史民俗資料館へ立ち寄ることに。
山元町に入ってから、ときどき見るゆるキャラ?、せんこくんがずっと気になり、ぜひ実物を見たいと思ったのでした。(本当の町公式キャラはホッキーくんだけど、いかんせん北海道北斗市のずーしーホッキーと比較してもキャラが弱い)

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で、この歴史民俗資料館、結論から言うと入館料200円は激安で、すごく見ごたえがあるのです。
せんこくんは、震災により集団移転地となった場所から見つかった古墳群の壁画がモチーフ。
それを現物保存してあり、見ることが可能になっています。
(ということは、研究調査の後、集団移転地として造成されたってことだと思うけども、、、それは特に急を要する事案だけに何も言う資格はありません。)

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思わぬ充実した見学が終わり、いよいよ山下駅へ、震災後に切り開かれた道路を下る。

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電車に乗る前、仕事の時に何度か寄らせてもらった 旬魚酒房 金八 で夕食を取り、この日のゴール。

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あんなに気が重かった行程が、終われば見どころ満載のコースに変わるという、ものすごく得した気分。

さて、次は内陸に入り、亘理町を目指します。(けど、登山本格シーズンだけに、ちょっと時間が空きそうな気配)

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