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野蒜ケ丘サスティナブルコモンズ②

さて、前回で東松島版ゆるいコレクティブハウスの輪郭が見えてきたところで、机上の空論、事業計画を策定します。

賃貸住宅がまったくない地域なので、市場調査は基本的に不可能です。

すっかり喫茶ランドリーさんに先を越されてしまっていましたが、以前から温めていたテナント、カフェとコインランドリーはコミュニティー施設にカテゴライズされると思っているので、メーカーや業者さんに相談してみると、皆揃ってNGの返答。

それはそうです、ふつうにマーケティングで語れば、どんな業種だって地方ではNGになるに決まっています。

いちおう大学でビジネスを学んだ身としてはあまりにも普通の回答に、取りあえずこいつらセンスねぇなあ、と心の中でマウンティングしておきます。

地方であっても賃貸住宅は需要をそれなりに予想できるのでいいのですが、やはりテナントはなかなか難しいだろうと思い、切り替えます。

やりたい、と思う人を最初から探すこと、不動産賃貸業の真っ当な順番ではあるのですが。。。

人づてに紹介してもらったり、以前からの知り合いに声をかけ、恐る恐る計画の概要を話すと、基本的に皆さん地域のために何かしたいと思っている方々であり、もちろん地域で事業を営んできたこれまでの実績もあるので、テナント出店を快諾してくれました。

こんな仙台からのよそ者に、本当にありがとうございます。感謝しかありません。

コインランドリーは様子を見るとしても、核となる店舗が決まってくれたことは嬉しい限りでした。

これで、ある程度の事業としての目処が立ってくると、次に考えなくていけないのは当然資金です。

土地を購入することになり(当初土地は借りる予定でしたが、担保等考えると結果購入することになり正解でした)けっこうな数の賃貸住宅と店舗を建てるのですから、設計事務所の資金なんて微力すぎて何ともなりません。

ここで改めて街の有力者を紹介して頂きました!

期待と不安を抱えつつお会いすると、前向きには捉えていただきましたが、大人の事情で自分がやる訳にはいかないとのこと。

代わりにメンバーを選定するので、そこでグループを作ってはどうだろうか、との提案を受けます。

直接ご本人が事業を行っていただくという淡い夢は儚く消え去りましたが、さてこれからの道は細いながらも蜘蛛の糸のように一筋見えてきました。

まだ続く


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