見出し画像

なぜ歯科医院では器具・機材を非常に丁寧に扱わなければならないのか

歯科の世界では、他のほとんどの業界よりずっと丁寧に器具・機材を扱うことが求められます。

その理由について書いてみます。


1. お金の問題

これはどの業界でも同じことですが、まず第一に、お金の問題で器具・機材を丁寧に扱うことが求められます。


器具・機材を乱雑に扱うと寿命が短くなります。

寿命が短くなるということはお金がかかるということ。


お金は大事。
そんなことは小さな子どもでも分かっている当たり前のことですが、会社や医院のお金は自分自身のものではないので、どうしてもそのお金を大切にする気持ちは希薄になりがちです。

医院のお金を浪費するということは、そのお金を使って患者さんにより良い医療を届けられなくなるということでもあるし、自分や同僚の給料がより多く払われなくなるということでもあります。


つまり、器具・機材を乱雑に扱うということは、患者さんや同僚に被害を与えるということ。
極端なことをいえば、患者さんや同僚に対する攻撃であるとさえ言えます。


自分や、自分にとって大切な人達を攻撃するような人とは、一緒に働きたくないと思いませんか?

私は絶対に嫌です。


2. 道具と人は一体であるということ

次に歯科業界特有の話です。


前提として、道具を大切に思い丁寧に扱う意識がない人は、人間を大切に思い丁寧に扱う意識がありません。
これはもう、そういうものです。


歯科の世界は、道具を介して患者さんに触ることが多いので、ただでさえ道具の扱いが人間の扱いに直結しやすい仕事です。

しかも歯科は、人間の口という人体の中で最も敏感な部位の一つ――たった1本の髪の毛が入っただけで大きな違和感を感じるほどの――を扱うので、他のほとんどすべての業界より人間に対して丁寧な扱いが求められる、といっても過言ではありません。

ほんの少しの雑さが患者さんにはしっかりと伝わってしまう世界です。

こういった理由から、歯科医院では、極めてレベルの高い丁寧さが求められます。


道具を大切に思い非常に丁寧に扱う意識がなければ、患者さんに信頼されるのは不可能であり、質の高い歯科医療を提供することも絶対にできません。


まとめ

・器具・機材を乱雑に扱う ⇒ お金を浪費 ⇒ 顧客や仲間を攻撃

・器具・機材を乱雑に扱う ⇒ 人間を乱雑に扱う ⇒ しかも口はものすごく敏感 ⇒ 良い医療を提供するのは無理


今回は以上です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?