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「ジャンヌ・ダルク裁判」を見た(ネタバレあり)

ジャンヌ・ダルクが異端審問裁判に掛けられ、火炙りの刑に処されるまでを描いた映画


まえおき

ジャンヌ・ダルクは、フランスの王位継承を発端として始まって百年戦争の国内の混乱に乗じて、イングランド軍がフランス領土を征服していたところに、オルレアンという戦略的に重要な都市がイングランド軍の手に陥落するところを救い、その後もイングランド軍との戦闘に勝利を続けるが、ある戦いで捕虜となってしまい、イングランドに引き渡されてしまい、異端審問裁判を受けることになる(かなり、ざっくりとした解説なので詳細が違うかもしれないがご容赦を)。

映画の概要

この映画は、裁判におけるジャンヌ・ダルクと裁判関係者とのやり取りを詳細に描いた映画だ。

裁判員たち(的確な表現ができないが)は、ジャンヌ・ダルクの信仰心などに付け入る隙がないかを探るために、執拗に質問を繰り返す。

彼女が幻視したと主張する天使がどういう髪をしていたのか、そもそもどうして天使だとわかったのかなど微に入り細に入り繰り返し聞いていく。

それでも、ジャンヌ・ダルクの信仰心はゆるがず、教会の指示には屈しない。

そもそも、イングランドの意思を受けた人間が裁判を進めている時点て、結果は決まっているようなもので、ジャンヌ・ダルクがどれだけ気丈に主張を行っても結果は覆らない。

途中で、獄中の彼女も呟いていたが、フランスの勝利に大きく貢献したフランス側、特にシャルル7世からは人質交換に関する交渉がなかったのだろうか。ジャンヌ・ダルク自身の身柄もイングランドが金銭を支払って手に入れているので、交渉次第では身柄を救出できた可能性もあったのではないだろうか。

映画の中で感じた日本との共通点

映画の中で、司教が書類を受け取るときに、何度お辞儀をしているシーンがあった。また、

ジャンヌが、火刑に処させる前に、日本式に手をあわせる仕草をしているシーンもあった。これらは、日本特有の仕草かと思っていたが、どうでもなかったようだ。

それとも、昔はやっていたが、現在はやっていないなど変化があるのだろうか。

主役の俳優さんは良かった

主役のフロランス・カレーズという俳優さんは、凛とした立ち振る舞い、背格好、芯がある台詞回しなどがジャンヌ・ダルクというイメージにピッタリだったと感じた。

題材がジャンヌ・ダルクがメインなだけに、彼女の役が映画の成否を左右するのため、彼女の起用は良かったと思う。

ある程度の知識が前提か

冒頭に、現存している資料をもとに再現したといった趣旨の説明がされていたが、個人的にはジャンヌ・ダルク関係の知識がなく、19歳の人間をかなり強引な方法によって火刑に導かれてしまっていたということしか理解することができなかった。


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