見出し画像

自分にできるのは、自分の人生を生きることだけ。

「昔のことを大切にしてくれるのはうれしいけど、昔があるから一緒にいるわけじゃないよ。」

はっとした言葉だった。無意識に人からもらった恩は返さなければいけないと思っていたから。その恩返しの気持ちはただの自己満足で、相手が少しも望んでいなかったことをその言葉で知った。

「これから一緒にどんなことしたいの?そこが大事だと思うよ。」

ぐぅの音も出なかった。ドライかもしれないけれど、誠実にも感じられた。一緒にしたいことは明確なものではなくてもいい。

一緒に旅行に行きたい
同じ趣味を楽しみたい
同じ道を歩きたい

そんなものでもいいし、物理的に同じ場所にいなくてもいい。大切なことは、自分とその人の未来がつながっていること、二人の歩く道と道が近いこと。

別々の道を歩いているのに、いままで一緒にいたことを理由で一緒にいることは、お互いを苦しくするのだろう。

恋人であれ友達であれチームの仲間であれ、一度付き合った人と離れることはどうしたって苦しい。それでも距離を置いた方がお互いのためになるなら、離れることを受け入れなくてはいけない。

自分にできるのは、自分の人生を生きることだけ。どれだけ歩く道が近くても、相手の人生に責任を持つことはできない。さびしくて切ないけど。

だからせめて出会うときと別れるときは、お互いに心地よい関係でありたい。そのためにはどんなことでもしたいと強く思う。


最後まで読んでいただきありがとうございます。