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大人なスタートアップへの道:1年間の人事戦略と今後「深化」に向き合うとは

はじめに

こんにちは、DIGGLEという経営管理SaaSを事業展開しているスタートアップで人事をしている、下村です。
今年の5月でDIGGLEに入社をして丸1年が経過しました。一人目人事としての初年度の経験を振り返りつつ、今後のDIGGLEのワクワクするような展望についてお話できたらと思っています!


1年間の振り返り

「組織拡大を見越した人事施策の推進」

1. 組織人数の増加

私が入社したのが2023年5月(※5月時点では業務委託で正式に社員として入社したのは6月)です。DIGGLEは2023年4月末時点で38名の組織でした。

入社当初はとにかく事業成長のための採用をしないと!というよりかは、まずは今の組織状態を適切に把握しやれることからやっていこう精神でバックオフィス全般の仕組みづくりに取り組むのと、今の組織状態を正しく把握することを目的にメンバー一人ひとりと1on1を行いながら自己開示を行っていました。

ある程度事業や組織がどのように回っているのか、やどんな価値観を持っている人が働いているのか、またそこから見えてくる課題は何かが見えたタイミングで得意な採用に着手し始めました。
今までの経験の中で「事業部を早期に巻き込むことの重要性」を痛いほど感じていたので、人事が採用を全て行っていくというよりかは事業部・人事と明確に役割を持ち二人三脚することで採用を行うという仕組みを作っていきました。

特にありがたいなと思ったのがDIGGLEのCxO陣は元々組織づくりや採用にとても感度が高いメンバーで構成されており、人事側からの強いアプローチがなくとも自ら率先して採用活動に取り組んでもらえたのはとても心強かったです。

社員数の変革と推移(職種内訳含む)


7月~9月でDIGGLEとしての採用オペレーションの型や、チームごとの勝ちパターンを作り10月~12月で一気にアクセルを踏み2024年5月時点では66名の組織にまで成長させることができました。

2. 人事評価制度のアップデート

採用に力を入れ始めたタイミングで、同時に考えなければいけないのが人事評価制度です。人を採用しても組織が育つ仕組みがないと穴の開いたバケツ状態になってしまうので、同時に人事評価制度のアップデートにも力を入れました。

当時30名規模のDIGGLEではMission・プロダクトビジョン・Values・人事評価制度や1on1の仕組みといった、そのフェーズでは十分なほど制度は存在していました。
一方で入社時に一人ひとりと1on1を行ったときに感じた組織のもったいない部分や、まだまだ満足しきれていないDIGGLEらしさのある人事制度の仕組みづくりにはしっかりと未来を見据えて着手すべきだと考えました。

社内向け制度説明会資料の一部抜粋

本日公開されたHRzineさんのインタビューでも制度アップデートの背景など詳細について取材いただいています。

人事評価制度のアップデートPJを進めるにあたり痛感したのが「必要に応じた進め方でPJを進めることの難しさ」です。
これは最速かつプロジェクトオーナーが先導きって推進することが正しいわけではなく、その時々に合わせて進め方や巻き込み方を変えていく必要があるという解釈もできるかなと思います。

DIGGLEのCxO陣は組織づくりや採用にとても感度の高いメンバーで構成されてはいますが、だからといって人事含めて全員が常に足並みを揃えて議題に対して議論や検討ができているわけではありません。

人事としてPJオーナーとして必要に応じて時にはスピードを緩め、全員が理解し納得のいくような議論・検討を進めていくことがコアな部分を詰めていくためにはとても必要なプロセスだなと感じました。

制度改定当初、何度かに分けてアップデートをするという考えは頭の片隅にはまったくなかったのですが、必要に応じて段階的に進めていくことの大切さに気づきこの短期間で2度のアップデートを行いました。
人事評価制度の改定は少しの改定でもメンバーやマネージャーにとってとても負担のかかることです。ただ中長期で考えた際、今は負担が大きいかもしれないけれど、運用時にしっかりと一人ひとりの成長に繋がるような制度でかつ本人がそれを理解していることが重要だと感じたため必要なやり方だったのではと思っています。


3. 「大人なスタートアップ」のブランディング強化

採用に力を入れ、さらに加速させていくためにはチームごとの勝ちパターンを早期に作る必要があります。そのためにはまず土台となるカルチャーについて社内外へのブランディングを強化していく必要がありました。

私が入社したときは扱う事業ドメインや、メンバーのバックグラウンドから何となく「大人な雰囲気のあるカルチャー」だなと感じていましたが、改めてそれがどういう思想から作られているものなのかを言語化し、ブランディングとして強化していく必要があると感じました。

社内・社外向けに統一しているカルチャーメッセージ

社内・社外向けに統一しているカルチャーメッセージ
代表の山本や、過去Mission・プロダクトビジョン・Valuesを作った際のプロセスやそのとき行われていたコミュニケーションの記録などをまず確認し、作成当初経営陣が大切にしていたことをまず言語化していきました。

過去の想いを言語化することも大事ですが、今DIGGLEで改めて何を大事にしていきたいのかという部分もメッセージに入れていきたいと考えたので、採用広報目的のインタビューを通して代表の山本から想いをヒアリングしDIGGLEが大切にしていることは何かをメッセージとして作りました。

採用ブランディングを強化していくためには一人ひとりの従業員へのインストールと、採用プロセスや採用コンテンツを通した外部への発信がとても大事です。このタイミングで採用プロセスへの落とし込みと採用広報も強化していきました。

採用辞退者と内定承諾者に定期的にアンケートを取っているのですが、その中の1つのヒアリング項目として「DIGGLEのカルチャーでもある大人なスタートアップらしさ」について詳細を確認するようにしています。対象者のほぼ全員がこのカルチャーについて共感や自分ごと化してもらっているという結果となっておりこの施策自体はとても有効だったなと今では感じています。

今後の組織方針

この1年間で事業部内で完結できる採用の仕組みづくりやブランディングの強化、また事業の成長と個人の成長をリンクさせるための仕組みを作ってきました。
近い将来100名の組織となっていくDIGGLEですが、まだ見えていない課題への着手も大切だと感じています。

「変革ではなく深化を行うこと」
1.DIGGLEが大切にしているカルチャーを更にアップデートしていくこと
2.今あるあらゆる仕組みを小単位の組織でもクオリティを維持しながら推進できるような体制を作ること

DIGGLEの組織戦略より

LayerXの石黒さんが最近カルチャーについてとても有益なnoteを出しており、特にカルチャーについてはまさにこの考えだなと思いました。

「変革ではなく深化を行うこと」

スタートアップでよくありがちなのは、「誰よりも早く、大きな変革を起こす」という考えに囚われすぎてしまうといったことは一定あるのではないでしょうか。

大きな期待を背負って入社した背景から、早々に価値を発揮していくために前職の経験を活かし台風の目のように周りをグイっと巻き込み大きな変化を起こすことはとても大事な考えの一つではありますが、一方で変革を起こすことが目的になってしまい、その事業にとって・組織にとっていま大切なことは何かという視点が忘れ去られてしまうケースもあるのかなと思っています。私も入社した当初はバリューを出さないと!と躍起になっていたのが懐かしいです。

先人の方々が大切にしてこられた考え方や在り方に敬意を払いつつ、さらによくしていくために深化していくことが今のDIGGLEには大切なことだなと、この1年あらゆるステークホルダーとコミュニケーションをとる中で感じています。

ちょうど1年前、転職活動をしていた際に私がこだわっていたのが「ほかの会社が模倣したいと思えるような強い組織を作る」ということです。

組織の人数が大きくなっても、強固なカルチャーと高いクオリティで仕組みの推進を維持できることが強い組織に繋がると信じています。

現状ではまだまだスタートライン、ここからの1~2年が勝負だと思っており今からとってもわくわくしています!

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。
最後に2点告知をさせてください!

DIGGLEアドベントカレンダーをやります!

有志で募ったところ、25本のコンテンツが集まりました!これから公開に向けて執筆するメンバーもいますが、この6月はDIGGLEの発信が盛り上がること間違いなしです。
いろんなテーマで発信するので是非見てみてください!

採用もまだまだ行っています!

どのポジションがハマるか分からない、少しだけ話を聞いてみたい、でも大丈夫です。まずはDIGGLEについての魅力や課題についてたくさん説明させてもらえたら嬉しいです。


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