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海外に住むということ

この記事↓で、離婚の危機だったころの話を書きました。今回の記事はその続編です。

この記事で書いた、夫が「虫除け」の地位に甘んじていた頃のこと。私たちがドイツにいた頃のことです。

私は、2002年からずっと海外暮らしです。カリフォルニアのあと、イギリスを点々とし、その後ドイツに。その間、私は、西洋の文化の中にいてずっとマイノリティでした。日々、人種や文化の違いを感じて暮らしています。

明らかに人種差別といえる嫌がらせをうけたりしている友人・知人もたくさんいました。窓ガラスを割られる、あからさまに中傷される、自宅玄関前に大便をされる・・・など。

私は、偏見や、偏見による誤解も感じるけれど、あからさまな嫌がらせをされたことはありません。海外にきてから「お金で安全を買う」ようにしているので、治安の悪い場所には住んだことはないし、犯罪の被害にあったこともあるので、安全な場所でも一人歩きはほとんどしません。とりあえず、危険から身を守るために、安全な場所にいる配慮はいつもしています。

安全だと感じられる場所にいて、実際に私はいい人たちに囲まれているし、ずっと、深刻な人種差別など感じることもなく海外で暮らしてきました。なんとありがたいことでしょう。


人種差別の恐怖

ドイツにいた頃、ある大手ホームセンターのTVコマーシャルが話題になりました。アジア人女性を性的に侮辱する内容のものでした。それについての記事を下↓にはりつけておきます。日本人女性の方、是非みて欲しいです。みて私と一緒に怒り狂って欲しい。ほんと、腹が立つ!


もちろん、この出来事は私個人を中傷するものではないし、私が実際に被害を被ったわけではありません。

「ドイツに住む日本人やアジア系の女性たちは「公園にいると『きみは一晩いくら?』などと嘲笑される。体を触られて拒絶しても“アジアの女性は西洋人男性の誘いを断らない”という偏見がある」と、根強いアジア蔑視について語っている。」ハフポストより抜粋https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5cb7cec0e4b096f7d2dbd315

このことがあって、私ははじめて、ドイツ人男性がアジア人女性をそういう目で見ていることを知りました。それを知って以来、怖くなりました。街で出会う笑顔のフレンドリーな紳士も、実はフレンドリーでいい人なんじゃなくて、そういう目で見ているのかも?・・・と思ってしまう。実際手を出して来なくたって、そういう目で見られているかも・・・というだけで、人を信用できなくなる。


でも・・・私は守られている

ドイツで日本人友人からも人種差別にあった話を聞きます。性的なことだけでなく、街や電車などで罵詈雑言をはかれたり、お店で正当なサービスを拒否されたり。コロナの始めのころは、バイキン扱いされることも。

でも、私は、そんなに人種差別を感じたことがないのです。周りでたくさんおこっている人種差別が、私には起きていない。その事実に気づき、私は、大事なことに気づきました。

「私は守られている。」と。

私は、もともとあまり一人歩きをしません。ドイツに来てから、私がドイツ語を話せないため、今まで以上に、一人で歩くことはなくなっていました。いつも、基本は夫と一緒です。夫はドイツ人。体格のいい白人男性です。そして、私は日本人女性だけど、ドイツ人男性と一緒に歩いているというだけで、私はドイツ人グループの一部とみなされる。アジア人だけでいるよりは、ちょっとだけ心を開いてくれるというか。

当然、ドイツ人夫が一緒にいるときに、私に差別的なことを言う人はいないし、ドイツ人夫が一緒だから、ドイツ人と同じように対応してもらえる。もちろん、ドイツ人夫と一緒にいる私に、手を出してくる人はいない。

そう。日本人友達の差別を受けたと言う話は、たいてい、パートナーなしで一人で歩いているときなどの話でした・・・。


夫の昇格

私が「守られている」ことに気づいた時、私の意識の中で夫は瞬時に昇格しました。「虫除け」だった夫が、「ボディガード」に。いてくれることが有難いどころか、いてくれないと困るボディガードです。きっとボディガードである夫がいなかったら、もっと嫌な思いや危険を経験していたに違いありません。


実はその後、さらに夫は昇格することになります。次は「守り神」です。
すごい大出世。笑

その話は、またの機会に書く・・・かも。




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