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絵描き雑感

昨年末あたりからずっとアクリル絵の具でキャンバスに絵を描いている。 この2ヶ月で、小作品ばかりだけど7点描いた。
フワフワしてるイメージをハッシと掴んで描く、掴んで描く日々は、迷走の連続。 デザイン関係のお仕事をはさみつつではあったけれども、とても久しぶりに筆を手にして、絵の具の感覚を掴むのにもどえらい時間がかかった。

空と川、山野だけという風景を描こうと思っているのに、最後にどうしてだか、人の気配が欲しくなり、小さい家を描き込む。自然の中に、ごくごく小さな家を一軒。 するとなんとなく落ち着く。 これはもう癖のようなものだろう。 こういう癖をもオリジナリティといえるのであれば嬉しいが、どうなんだろうね。

私のぽつんと一軒家もシリーズ化が決定か。

この絵は抽象画として完成させるつもりだったのに、いつの間にか風景画になり、家が出現してしまうともはや抽象への熱は消え失せ、もうひとつ、思い出深いものを描き込んだ。
昭和の列車と、無人駅。
描き込んでしまってから、世界で一番アヤシイ自分の記憶を疑いつつ色々調べてみると、この列車のこの配色は国鉄色というんだそうで、たまにイベント的にどこかをちょこっと走る以外、普通にはもう見ることはできないんだそうな。
だけどこの色味の車両は、全国的に多くの場所で活躍したらしいので、たくさんの人の思い出に残っているでしょう。

ふるさとを走っていた(2018年に廃線になってしまった)三江線のイメージ

三江線にこの色の車両が走ってた画像も、あるにはあったがかなり少なく、ちゃんとした「描き鉄」の人からみたらツッコミどころ満載かもだけど、でもまぁ、私の心象風景なので。 うん。 これはこれで完成なのだ。

川向こう(島根側)を走る三江線の警笛の音を聞くと、祖母は「ジーゼルがきたよ」と言っていた。ディーゼル車だからだったんだねぇ、と思う。
年配者が、D(ディー)をデーと言っちゃうパターンは多くありますが、デーゼルとはならなかったのは祖母のオリジナリティかな。

【追記】
ジーゼルってディーゼルの通称というか、「その道」の人たちにはフツーに通じるんですってね。なんだよぅ。
今だと「ジ」のところが「ヂ」って書かれてた時代からの名残かなぁ。

えらい水面ギリギリを走る三江線だな;

没頭すると時間の経過の感覚がバグるので、1日が本当にあっという間。
そして、打ち込むほどに元々ほとんど病的に運動不足なのがますます深刻化の一途を辿り、今は、本当に危機感を覚えている。 なんとかせねば。
それだけ除けば、至極幸福な時間なので、私のこのアナログブームはしばらく続くだろう。 続けるためにも、なんとかせねば。

いや、ほんとに。 なんとかせねば。


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