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ライター勉強会で学んだこと

先日初めてライターの勉強会に参加しました。
ライターとして活動する際の指針を学べましたので、書き留めておきたいと思います。(クローズの会でしたので、体系的に学んだ中のポイントをいくつか拾ってお伝えします)

1.「書きたいこと」よりも「読者が知りたいこと」を意識する

読者に「あぁ、読んで良かったな」と思ってもらう記事を書くことがライターの使命。この視点は頭に叩き込んでおこうと思いました。
「読者目線で」を意識していても、記事を書き進めるうちに「書きたいこと」が先行していることはよくあります。あるいは、読者の気持ちを想像しきれずに、表現方法を間違えることもあります。たとえばイベントの取材で「楽しい会だった」を表現する時に、身内ネタを出しすぎて「身内で盛り上がっている会」になってしまい、新規の人が遠ざかるなど。
読者の気持ちを想像する力を鍛えていこうと思いました。

2.独自性がある記事にする

例えば、有名な経営者にインタビューして「成功した秘訣は?」と聞いても「周りへの感謝です」など、似通った言葉が出てくるそうです。一流の人が到達する境地はだいたい一緒。ただ、そこにたどり着くまでのアプローチは千差万別で、その人らしさがでる部分です。インタビュアーとしてはそのアプローチ部分を引き出す必要があります。
もしくは、自分の経験や感じたことも独自性です。同じイベントに参加しても感じ方は人それぞれ。自分が感じたことを書くことで「そんな感じ方もあるんだな」という読者の気づきにつながる可能性があります。
とはいえ、独自性に偏りすぎると信頼性に欠ける記事になります。「事実」と「感想」が混同しないように書くライティングスキルを身に着けていきたいです。

3.「なぜ、なぜ、なぜ」と深掘りしていく

「このリュック、よかったよ」だけでは、相手に何も伝わりません。そこで、なぜよかったのか?を繰り返し考えていくと、自分の考えがまとまって相手に伝わりやすくなります。
「このリュック、よかったよ」
 →なぜよかった?「軽いから」
 →軽いと何がいい?「肩の負担が少ない」
 →肩の負担が少ないと何がいい?「遠出の時も肩が凝らない」
こうすることで、「よかったと思う理由」が明確になってくるので、読者に伝えやすくなります。

私は、長文を要約することが得意です。思考のクセなのか、自分の気持ちも圧縮して言葉に出してしまう傾向にあります。それこそ「このリュック、よかったよ」みたいな言い方をよくします。なので、気持ちを分解することはどちらかというと苦手ですが、こうやって1階層ずつ「なぜ?」「なぜ?」を繰り返していくやり方はとても有効だと感じました。

4.相手を不快にさせない表現をする

強い表現、雑な表現は避けて、誠実に表現をする。これも当たり前のことですが、気がつかないところで差別用語を使っていることがわかりました。「記者ハンドブック」に差別語のページがありますが、出版業界ではこれ以外にもあるようです。自分の言葉で傷つく人がいないよう、細部まで気を配って記事を書こうと思います。

5.赤(修正指示)はありがたいもの

サイトや雑誌の記事を書く時はチーム戦。ライターが書いた文章に対して、編集者や校閲者、もしくはインタビュアーから修正指示がきます。真っ赤っ赤な原稿が返ってきたら「なんて私はだめなんだろう」と落ち込む人もいるけど、それは間違い。「あなた自身の否定」ではないことを認識し、よりよい記事になるためのアドバイスだと思って前向きに捉えましょう。

これもすごく納得するところで、真っ赤な原稿が返ってきたら萎縮してしまいそうです。でも、「今でも真っ赤になって返ってくるよ」と30年来のライターさんが教えて下さり、心からホッとしました。修正は学びだと思って、無駄に落ち込むのはやめようと思います。

以上です。
学ぶべきことがたくさんあるなぁ・・・と途方に暮れそうになりましたが、「ライターが楽しまないと、楽しい記事にならない」という言葉も教えていただきました。小林正観さんの言葉だそうです。(出典まではわかりません。ごめんなさい。)この言葉はすごく心に残りました。今の私は頭で考えることが多すぎて、楽しむ余裕は正直言ってありません。「型」を身に着けて心の余裕ができたときに、また違ったステージに上がれるのかなと楽しみにしています。

これって、茶道に似ています。私はちょうど2年前に茶道を始めました。右も左もわからない、とはこのことか・・・!と思うほど無知で何もできず、ただただ師匠に言われるまま手と足を動かす日々。「ロボットみたい」と笑われたこともあります。でも、1年経つと少しできることが増えて周りを見る心の余裕がうまれました。その時に「あぁ、なんて美味しいお茶だろう」と初めてお茶を味わえた気がします。「ライターって本当に楽しい!おもしろい!」と思える日が来るまで、とりあえず目の前のことをこなしていこうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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