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目と鼻の先のゼリー


のこのこはなぜか10:30にお弁当が始まる。
メンバーが違ってもなんだかんだで子どもたちは10:30にお弁当を食べようとします。

今日も一概ではなく、10:30にお弁当が始まった。食べる場所も子どもたちと決めているのですが、今日はふうちゃんがシートを敷いてくれた場所があり、みんなでそこでご飯を食べることが決まった。

お弁当はそれぞれ好きなものを持ってきている。
デザートに果物を持ってきている子もいれば、ゼリーを持ってきている子、そして何も持ってこない子と、それぞれだ。


今日はななちゃんがゼリーを一つ持ってきていた。


空気は涼しいが、まだ陽が当たるところは暑く、ふうちゃんがシートを敷いてくれたところもずっといると暑くなってきた。

「暑いねー!」と言っているとななちゃんのお母さんがシートの隣(日陰)にもう一枚シートを敷いてくれた。
「どうする?」と言うと、子どもたちは移動して日陰の涼しさを味わいながらお弁当を食べていた。

お弁当は移動したがお弁当袋やゼリーなどがもう一つのシートに置いてきたままだった。


お弁当を食べたななちゃんがふと「ママ、ゼリーとりいこう」とお母さんを誘った。


目と鼻の先のゼリー。


お母さんは少し考えて「すぐそこだから取ってきたら?」と言ったが「ママと」と少し怪訝そうな様子で答えたななちゃん。

お母さんが「一緒に取り入ってあげるから、ママにも半分ゼリーちょうだい」と言うと、それにも嫌そうなななちゃん。


近くにいたふうちゃんに、「ななちゃん、1人で取りに行きたくないんだって。何でだろうね」と聞いてみると「…こわいからじゃない?」と答えた。


ん?そうなの?確かにななちゃんは慎重派だけど、この目と鼻の先が怖い??


そこで、ななちゃんに「1人で取りに行くの怖い?」と聞いてみると「うん」と頷いた!


本当に怖いんだ!!!
(なぜ怖いかはわからずじまいだった)


「ふうちゃん、ななちゃん本当に1人で取りに行くの怖いんだって!そう言う時はどうしたらいいの?」


と聞くと、「みんなでいったらいいんじゃない?」と言って私の手を引いて立ち上がった。


そうか、じゃあみんなで行こう!
と決めたのだけどななちゃんは「んーん!」とまた納得いかない様子だった。


「みんなでは行きたくないの?」と聞くと「うん」と答えたななちゃん。



どうしよう。



と、考えようとしていたらふうちゃんが歩き出してゼリーを取ってきたのだ。



ななちゃんの気持ちはどうだろうか。



と思ったら、ななちゃんは本当に柔らかい表情でそのゼリーを受け取った。



そして「ママ、あけて」と言って、開けてもらったゼリーを嬉しそうに一口食べた。



すると突然、「ママ、はんぶんあげる」と言ったのだ!!




さっきまでは、あげないと言っていたのに、すごく優しい表情でお母さんに半分あげると言った。




私は、その一連の出来事を見ていて涙が出そうになった。




そうだよね。みんなが自分の気持ちをわかってくれたり、わかろうとしてくれたり、一緒に考えてくれるって本当に幸せだよね。




「ママ、はんぶんあげるね」という言葉の中にはそこにいたみんなの優しさが詰まっているのだろうなと思っています。





人に気持ちをわかってもらうことを経験して、自分でも自分の気持ちをわかること、それってとても尊い出来事だと思うんです。





今日ものこのこはとてと濃い1日でした!





のこのこでは、子どもの世界をもっと知りたい!子どもを通して自分の気持ちを知りたいという仲間を募集しています^_^


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