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YAMAHA NS10m studioを導入した結果ミックスが、、

色んなスタジオで置かれてる名機と呼ばれているヤマハ NS10m studioをついに置きました。

噂では、

「NS10で聴いて良ければ他で聴いてもいい音だ」


だなんて言われており、本当にそんな良いスピーカーなのか、、??と眉唾物です。
実は使うのは初めてではなくて普段いく業務用のスタジオには置いてあるので音はなんとなく知ってます。その時は耳に刺さる音がするなぁとかLOWが全然聴こえないなぁ、とかあまり良い印象では有りません。

ですがこのスピーカーはパッシブスピーカー、つまりパワーアンプが他で必要なアンプです。
ということはパワーアンプを変えたらもっと良い音になるのでは??

と思ってました。
調べたところやはりヤマハのパワーアンプが相性がいい様です。(メーカーが一緒だから当たり前だけど)

ということでヤマハのパワーアンプも一緒に手に入れました。
さて、どうなるのか

最初の印象

んー、なんかのっぺりしててつまらない音だなぁ。
でもキンキンとした普段聴くあの音は出てないな。個体差?スタジオ環境の差?

低音は、やはり60Hz以下はほとんど把握できない感じですね。

なるほど。リスニング用と考えるとだいぶ面白みが無い。
しかし、僕は業務で使うのでこれが音のミックスで良い働きをするのかもしれないと期待。

既にミックスした音源をProtoolsで立ち上げ、全部バラして再ミックスを試みた。
二曲やりました。

まずはj-popのバラード
いわゆる感じのアレです。

歌(女性)
アコギ
エレキギター
ベース
ドラム
バイオリン8個くらい
シンセ少々


アコギのキンって音がうるさいな、ここを抑えます。
歌は、大きいな、ちょっと音量抑えよう。あと、歯擦音が目立つからC6やfabfilterでここも抑えよう。

ドラム、はスネアがちょいうるさいか?フィルターをかけます。

弦楽隊は、そのままでいいな。ベース、もこのままいこう。
コーラスが小さいな上げよう。
エレキギターは、、このままで行ける。

よし。完成。
なんか、あれだな、ヤマハに変えてから、音を抑える工数が増えたな。

書き出し。結果は最後に書きます。

次、二曲目
ロックスタイルのラップミュージック

シンセドラム
シンセベース
エレキギター
パラックシンセ
ピアノ
歌たくさん!笑(三人が4トラックずつ使用している)(男性三人)


て感じの構成。

ふむ、エレキギターが小さいな、上げよう。
歪みすぎかな?リアンプで歪みを下げる。

ベースが小さいな、少し上げよう。

ドラム、、、はなんか物足りないな、もはやミックスではないが足そう。

歌、は左右が広がりすぎてるな、狭めよう。

んー、そんなにやることなく完成。

さて、

帰り支度をし帰路に。

さーー、色んなイヤホン、ヘッドホン、スピーカーで聴いてみよう。

どうなったか!
普段はスピーカーやヘッドホン三種類、Appleのイヤホン、ラジカセなどで確認しながら進めるのですが、今回はテストなので敢えて色んな媒体で試さず、NS10のみでミックスをして、どうなったのか、をリスナー目線で確認することにしたんです。

、、、、、、

視聴中。


、、、、、、、、、


な、なるほど。。


まずは、バラードのほう
歌とオケのバランスがとても良い
以前よりすごくちゃんと混ざってる感じ!
でも、音量が、あれ?こんなか?AメロBメロをもうちょっとちゃんとボリュームフェーダー書かないとな

てなりました。でもコーラスの混ざり方とか凄く上手く言ってるな、、、。
アコギもちょうど良いかも。
ドラムのキックが、3つ鳴らしてるんだけど、これはそんなに要らないな。。詰まってるな低音。


二曲目のラップはどうだろうか


あ、ギターいい感じの分離間、オケはやはりとても良い混ざり方してる。
あれ?
歌、あれ?
いや、聴きやすいんだけど距離感こんなだったか?音量を、もっと細かく直さないとな(男性ボーカル三人)

低音は、なんか、やはり詰まってる?もうちょっとスッキリさせてもいいな。

結論発表


●良いところ
耳に痛い音を把握できるのでイヤホンで爆音でも耳痛くなりにくい!
左右のバランスも含めとても分離よく混ざってくれてて音の住み分けがすごく良くなった。兎に角60Hzから上は魔法がかかったかのようにうまくミックスされている。

●アレ?なところ
ダイナミクスの強い楽器で且つ低音が多く含まれている音の距離感(と音量感))が把握できてなかった。

60Hz以下の低音が、見えない。


て感じですね。
低音把握用の他のスピーカー、例えばadam A7Xなんかが有ればバッチリかも。とりあえずはオーテクのM50で低音のモニターをしようかと思ってます。

低音の多く含まれていてダイナミクスの多いもの、
男性ボーカルや、女性ならAメロとか、その辺を注意深く確認する必要があります。

60Hz以下にいる楽器、
今回はドラムのキックが全然把握できてなかったようです。その辺も注意。

以外にもベースはけっこううまくいっており、おそらくキックとバッティングしないように事前に少しダッキングしてあったことと、ダイナミクスが他の楽器に比べると少なかったからだと思いました。

翌朝、と二日後の朝(耳の疲れが取れた状態)も確認しました。
やっぱりめちゃめちゃミックスはうまくいってるな。驚きだ。低音以外。
あとコンプ感と倍音も、もう少し足した方が現代の音っぽいかな。曲によるけど。

1.NS10でミックスをする
2.ヘッドホンで低音や距離感を確かめる
3.Adam A7Xでマスタリングを兼ねて低音と倍音、それと大体7kHzから上を確認する

っていうのが理想の流れかな。

結果的に今までよりミックス工程は減ると思う。
今までは、スピーカー、イヤホン、ヘッドホン、書き出し、スマホで確認、またスピーカーに戻る、みたいにやってたのが上記3工程で済むのではなかろうか。(マスタリングはまた別の話)

短い時間で確実性が求められる、職人用のスピーカー
それがYAMAHA NS10m studio

名機たる所以を感じました。




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