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会社を作るプロセス

株式会社スナックレモネードの代表取締役、谷口千鶴です。ストレングスファインダーのコーチも務めています。

さて昨日、大学の先生から

「私も会社を設立しようと思っているの!ついては、参考にしたサイトなどがあれば教えてください」

と言われたので、今回の経験を簡単にまとめます。

以前に書いた話と重複します。

何も参考にせず、マネフォ一本

会社設立を考えた際、最初に登録したのは「マネーフォワード会社登録」というサイトでした。

ここに登録すると、
「会社設立に必要な書類が一瞬で作成できる」
と友人から聞いていたからです。

会社設立に必要な書類が何なのかすらわからなかったけど,、信頼出来る友人からの情報です。しかも登録は無料。やらない意味が見つかりませんので、やってみました(許容可能損失の範囲内)。

「会社設立に必要な資料」とは「定款」と呼ばれるものでした

果たして「会社設立に必要な資料」とは「定款」と呼ばれるものでした。

「定款」は「ていかん」と読みます。

そんな言葉、聞いたことがあるかないか程度の私でしたが、お友達は言うのです。
「大丈夫!そんな、たにせんさんでも、マネフォに登録すれば一瞬でできるよ」

しかし、そこはやはり私です。超優秀な彼女は一瞬で作れたらしいですが、私は何日もかかかりました。

「定款」を作ろうとしたとき、なんとマネーフォワードが「社名」を求めてきたからです。

その時、気づきました…

会社を設立するには、社名が必要なのです。

今思えば当たり前ですが、私は気づいてなかったのです。

「社名」も「会社」を作りながら考えよう~♪くらいに思っていたんですね(おバカすぎる)・・・。

社名を探す旅

そこで慌てて、さまざまな人に
「どんな社名がいいでしょうか」
と尋ねました。
考えていたのは、「プチ檸檬さんたちのお作法教室」、「たにせん商会」、「株式会社たにせん」、「エフェライフGARDEN」などですが、どれもぱっとしません。

社名を探す旅、かなりの余談

とくに、「プチ檸檬さんたちのお作法教室」は、男性の有識者の皆様に大反対されました。なんと、いかがわしい雑誌を連想させるネーミングなのだそうです。

これには本当にびっくりしました。

実はエフェクチュエーション実践サロン「スナックレモネード」では、1度だけMBA以外から、メンバーを募集したことがあったのですが、そのときに私が決めた講座名が「プチレモンさんたちのお作法教室」でした。私にしてみればこれ以上ないかわいい、思い入れの強い名前だったのですが…苦笑-

社名を探す旅、ようやく決まる

さて、話を戻します。とにかく社名を決める必要がありました。そんなとき、ある経営学の先生が「スナックレモネードしかないでしょう」と言ってくださいました。

「スナックレモネード」は、私の中では大学院発のコミュニティーの名前。仲間と作った神聖な名前。それを私と一体となる社名に使うことは、「したたかすぎる」と思い、候補にも入れていませんでした。

しかし、あまりに偉い先生があまりに大絶賛されるので考え直すことにしました。

この方は、経営学の専門家でエフェクチュエーションの国際論文も書いている。私よりもずっと頭が良い方です。私の考えが彼のそれを上回るわけがありません。

そこで、「スナックレモネード」の発起人に相談しました。垣内さんは目を大きく開いて驚いて、次の瞬間、大喜びしてくれました。

「めちゃくちゃいいやん。大学院のコミュニティーから谷口さんが会社を設立するなんて、まさにエフェ。美しいわー!!」

ほんとうにいい人です。

次は吉田満梨先生です。吉田先生は、スナックレモネードのヘッドに据えている方です。肩書は「ママ」とさせていただき、名刺もお渡ししております。そのスナックレモネードの名前を私がいただいていいものか。

すると、

「わーーーー良いと思います!」

とこちらもおおらかすぎる回答…。
会社を作るって結構大きなことだと思うのですが、みなさん、軽い。
そういうわけで、この名前を採用することにしました。

なんと、住所も必要でした

名前が決まったので、「株式会社スナックレモネード」とマネーフォワードの定款作成ツールに入力すると、今度は住所を求められました。

そう、会社を設立するには住所も必要なのです。

当たり前ですが、気づいていませんでした。

登記するには会社の所在地が必要なのです。私は20年くらいリモートワークをさせていただいているので、オフィスという感覚すらなくなっていますが、そりゃそうだ!!

ならば自宅で!と思いましたが、登記すると住所が公表されます。うーーーん、なんか、それは嫌だ。そこでバーチャルオフィスを選びました。

銀座か芦屋か

オフィスの場所は、銀座と芦屋と梅田でずいぶん迷いました。バーチャルオフィスって、どこに構えてもいいんですよ!!すごいですよね。けれど最終的に梅田を選びました。ちなみに、芦屋とか銀座とかって意味はありません。響きがいいな、と思っただけです。が、結局選んだのは、郵便物を取りにいきやすい梅田にしました。値段も圧倒的に安かったし。

私のオフィスは月々1680円です。法人登記をさせてくれ、郵便物を月に1回転送してくれます。ちなみに月2万円くらい出せば、オフィスが付いていたり、秘書サービスがあったり、コーヒーやフルーツが提供されるような場所もありました。それもなんだかかっこいいと思いましたが、今の私には不要です。商談が必要なら、ホテルのラウンジでも、梅田のTSUTAYAでもいいという段階です。

定款はマネフォで

社名と住所がようやくできたので、いよいよ定款です。ここまでくると、たしかに「マネフォで簡単に」作成できました。しかし、秒ではありません。10分ほどかかったと思います。

オートメーションに作成された定款は、出来上がるとマネフォと契約しているらしい行政書士の方が見てくださる仕組みになっていました。定款は、後日公証役場というところで認証を受けなければいけないのですが、ここで行政書士の先生がきちんと認証がうけられるように確認してくださるのです。

ちなみに私の定款で、注意が入ったのは一点だけでした。

それは、

「事業目的に、エフェクチュエーションの普及啓発って書いてありますが、エフェクチュエーションの意味がわからない…」

というものでした。

それはそうでしょう。エフェクチュエーションは、私の周りでは、知らない人は誰一人いない論理ですけど、今の段階でエフェクチュエーションを知っている行政書士なんて、自由不動産の永嶋さんくらいです。

そこで「マネフォ」の行政書士さんに、
「エフェクチュエーション(実効理論)にすれば良いですか?」
とお尋ねしたところ、
「それで大丈夫でしょう」
と言われました。

そうなの?簡単…。(    )を入れただけです。ちなみに、エフェクチュエーションを(実行理論)と説明されたのは、神戸大学の加護野忠男教授と聞いています。

(     )をいれたおかげかな。公証役場では5分で認証されました。ちなみに、「マネフォ」は、公証役場の予約までしてくれます…。

「freee」ではなく「マネフォ」を選んだのは、「経理でわからなくなったらこの人に聞こう」と思っていた人が「マネフォ」を使っていたからです。経理は苦手で興味がないので、最初から他人に任せるつもりでした。

はんこはネットで

定款を作ってる最中、「マネフォ」が、「ハンコはどうしますか?」と聞いてきました。定款が出来たら、定款認証を経て、法務局に届け出るのですが、その時にどうも必要のようでした。「どうしよう」と悩むこともなく、マネフォがネット購入を勧めてきました。「買う」と選択すると、社名を入力することもなく届きました。

ネットの印鑑は経営者からみると安っぽいらしい

印鑑が届いた日、ちょうど経営者の友人と会う約束をしていたので、嬉しくて見せびらかすために持っていきました。
しかし彼はひと目見て、
「…安そう」と苦笑しました。
「ええええー?3本で8千円くらいしたよ」
と教えてあげると、もう一回「安いな」とびっくりされました。

会社のハンコは大事なもの。縁起を担いで、何万円も何十万円もするものを準備する方も多いとか。私もできればそんなハンコがほしいけど、今はそんなこと気にする段階ではありません。「手中の鳥」には限られた資金しかありません。安いハンコを選ぶのは「許容可能な損失の範囲」です。

そんなこんなでひとまず登記を終え、ようやく、法人口座の開設に進むのですが、これが一番ややこしかったです。長くなるので次回に続けます・・・

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