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ゆるいつながりから生まれるもの

エフェクチュエーション実践サロン「スナックレモネード」お手紙係り、谷口千鶴です。

医療とエフェクチュエ―ションが出会った書籍、「ここからスタート アドバンスケアプランニング」に私がjoinできたのは、まさにエフェマインドのおかげでした。

編者との緩いつながり

本書の編者、角田ますみ先生とは5年くらい前からゆるーい繋がりを持っていました。
つながりといっても、私が、先生の生命倫理に関するレクチャーを東京三鷹の杏林大学で聞く機会があり、そのお話に感銘を受け、以来、生命倫理について思うところがあれば、私のほうから勝手に先生に文章を送ったりしていた、という感じのつながりです。
書いてしまうと、つながりとも呼べないつながりですね…。
ちなみに角田先生のほうから、何か私にコンタクトがあるようなことはありませんでした。
そんな、あまりにか細い紐帯でしたが、それでもつながりというのはすごいのです。何かのきっかけで突然強まることがあるからです。
今回がそうでした。

思わぬ偶然がきっかけになる

それは2021年の夏のこと。私たちにエフェクチュエ―ションの授業をしてくださっていた、神戸大学大学院准教授の吉田満梨先生の気の迷いというか、面白がりのご性格のためか、なぜか、私が京都大学の勉強会の登壇者に選んでいただけたことがありました。

それがこれ↓

そもそも私は、こういうものには出ない性格でした。
理由は、「恥ずかしいから」と、「自分なんてだめだ」というマインドを持ち続けていたからです。
しかし、エフェクチュエ―ションを学び、「許容可能な損失の原則」を使うと、自然と「出てみよう」と思うことができました。

「許容可能な損失の原則」
成功する人は、何か行動するときに、この行動によって得られる利益ではなく失った失敗した場合に起こる損失に焦点を充て、その損失が許容できるかどうかで行動を決めるというもの。

こんなところに出かけていくのも私の中では「すごいこと」でしたが、どうせ出るなら、「FacebookでPRしよう」などとも思うことができました。これは、登壇機会を手中の鳥と考えて、許容可能な損失の原則に当てはめた結果の行動でした。

そして、この時、私のFBの記事を角田先生がみてくださって講演を聞いてくださったようなのです。

おそらく、何も期待せずにご覧になったろうと思います。
しかし、この日の登壇者は、吉田満梨先生、「たった1人からはじめるイノベーション入門」が大人気のオムロンの竹林一先生、京大起業部インターナショナルの赤城カナさんと、それはそれは魅力的な人達でしたから、角田先生も引き込まれたのでしょう。先生の心にエフェの火が点りました。

そこで角田先生は、ゆるーくつながっていた私に感想のメールを送ってくださいました。そして、その日以降、私たちは、とても熱心に、医療とエフェクチュエ―ションの可能性について語り合うようになりました。その結果、角田先生もスナックレモネードのjoinしてくれ、レモネード内に医療部ができ、思いがけなく本ができたのです。

弱い紐帯の強み

アメリカの社会学者マーク・グラノヴェッターは、新しいアイディアは、自分の家族や親友、職場の仲間といった強いつながり(紐帯)よりも、友人の友人などちょっとした知り合いなど弱いつながり人々からもたらされる可能性が高いと言いましたが、「医療部」ひいては、本書「ここからスタート アドバンスケアプランニング」の成り立ちは、まさにその仮説を実証するようなものです。

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