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国際結婚って変? 普通?

前回の記事で、夫が登場したので、夫のことも書いておきます。私の夫はオーストラリア国籍です。

ダーリンはABC

最初に出会った時、彼は自分のことを「ABC」だと言いました。意味を聞くと、Australia Born Chinese、つまり、オーストラリアで生まれ育った中華系ということ。見た目は確かにアジア人、でも英語を話すし日に焼けていて筋肉質で、雰囲気はいかにもオージー。オーストラリアの華僑みたいなもんかなと思っていたら、さらに、「両親はマレーシア人だ」というから大混乱。正確に言うと、マレーシア・チャイニーズ・オーストラリアンなのです。

つまり、彼のご先祖は中国人で、開拓精神とともにマレーシアに移住し、ゴム農園や金製品の商売で成功し、一族が栄えたところで、夫の父に当たる一族の三男坊が、再び開拓精神を花開かせてオーストラリアに移住。一時帰国で結婚した妻をオーストラリアに呼び寄せ、そこで生まれたのが私の夫。さらにそいつも開拓精神で故郷を飛び出し、日本へ。3年働いたのち一度帰国したものの、日本が忘れられず戻ってきて現在に至る。彼がどこの国の人間か説明するためにこんなに説明が必要な人って、いる?

国際結婚

有名な漫画「ダーリンは外国人」とかで、国際結婚がどんなものか、なんとなくは知っていたつもりでしたが、私にはあまり身近なものではありませんでした。一方、夫の周囲の外国人たちは、日本生活が長ければ長い人ほど日本人と結婚している人が多く、必然的に夫の周りは国際結婚がいっぱい。さらに不思議なことに、夫のオーストラリアの地元の友だちの国際結婚率が異常に高く、しかもそのほとんどが日本人女性との結婚という謎。夫が日本に永住を決めて、日本人女性と結婚する流れは彼にとっては自然だったと思います。

国際結婚の手続の謎

結論から言うと、国際結婚の手続はめんどくさかったです。役所の人も全然慣れていなくて、緊張感が漂っていました。困り顔の職員の女性が、国名表記が書かれた分厚い辞書のような本を片手に「書類上の表記はオーストラリアがよろしいですか、それともオーストラリア連邦がよろしいですか」と聞いてきて、私も夫も困惑。夫は「連邦」の意味が分からず、私は「連邦」の英語訳が分からない。そして、それってマジでどっちでもいい。
オーストラリアは日本の婚姻を正式なものと認めるので、日本で結婚する場合オーストラリアに届け出する必要なし。それって重婚できちゃうんじゃね?と思っていたら、日本の役所には夫の出生証明書と婚姻無障害証明書(独身証明書)を届けないといけない仕組みになっていました。独身証明書って、「この人は独身ですよ」っていう紙がペラっともらえるのかと思ったらそうではなく、私の名前や生まれた場所まで記載されたすごく長い書面でした。事前に記入したフォームを持って夫と二人でオーストラリア領事館に行ったら、質疑応答の後、やっと発行してくれたのですが、「いついつにどこどこで生まれた〇〇(夫の名前)が、いついつにどこどこで生まれた△△(私の名前)と結婚する場合、〇〇の言うことを信じるならば、この二人の婚姻をはばむ障害はどこにもないと思うよ、証人として領事館職員のサイン」というような内容。独身を証明してくれているのかいないのか、さっぱりわからん。
日本のお役所は、日本語以外の言語で書かれた書類はすべて日本語訳とともに役所に提出する必要があるそうで、夫の証明書類はすべて私が翻訳したのに、役所に持っていくと、さらにその資料すべてに私がサインをさせられたのも謎。夫のパスポートのコピーにすら私がサインし、「日本の役所って、日本人が本物だって署名したものでないと受け付けないってこと?私が日本国籍ってだけで、夫より信用できる人間だって、何でわかるの?」と、意味もわかららずひたすらサインしました。

おまけ

手続きが終わり、ほっとして夫とご飯を食べてから帰路についたところで役所から電話がかかってきて、どきっ!なにか不備があって受理できなかったのかな?今日はもう結婚記念日ではないのか?と慌てて電話に出ると、「1枚、サインを頂き忘れました」。だからそのサイン、要る?急いで役所に引き返しました。

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