Magic of Summer

今年は例年にくらべ梅雨明けが遅く、「戻り梅雨」などという言葉を初めて耳にした。
二度の梅雨が明けてもいわゆる夏らしい天気が継続することはなく、一日中雲が漂っていたり、通り雨が降ったり降らなかったり。これが「天気」と呼ばれる由縁なのだろうか。

しかし今日は真夏日と呼んでも差し支えはなかった。私は汗っかきではないが、日中を外で過ごしていたらあっという間に表面が水分で覆われた。
明日は川へ泳ぎに行く予定なのだが、今日私が流した汗の量が明日への願望を何よりも確かなものにしていた。子どもみたいだ。

帰宅後、ペットボトルのポカリスエットを一気飲み。ポカリスエットといえば思い出すのが夏のCM。中でも98年に放送されていたCMの挿入歌であるPEPPERLAND ORANGE 「夏の魔法」は、未だに色褪せない。

当時このCMを観て、挿入歌のタイトルが画面右下に ♪夏の魔法 と表示されていた。聴き惚れた私はぜひCDを買おうと思い立ったものの、バンド名が分からず(そもそもバンドなのか?ということも)、当時インターネットも普及していなかったため音楽雑誌等から彼らの正体について調べることから始まった。

残念なことに彼らが取り上げられている音楽雑誌を見つけることができず、近所のCD屋で何気なくシングルCD(当時はまだ8センチのシングルが主流だった)を索引順に眺めていたところ、”大塚製薬「ポカリスエット」'98夏CMソング”と銘打ったシングルがあるではないか!!
なになに、グループ名は・・・ペッパーランドオレンジ? ←正しくは「ペパーランド オレンジ」コショウ島のオレンジ??
スパイスにもフルーツにもなり得るメロディラインを奏でるってコトなんだろうな、、音楽を辛い甘いだので表現するのはナンセンスだよ(笑)

グループ名の単語を誤認識した上で、何も分かっていない音楽について当時俺は幅広く音楽を聴き始めていたから評論や解説もできるんだぜといっぱしぶっていた当時の小生を、グーで殴り倒しても何ら問題は無かっただろう。ともあれ、私は念願だったCDを手中に収めた。

今思えば映像が伴っていたからこそ、この曲も映えたのだなと思う。

音楽を聴いて情景喚起をすることは本懐だが、このCMのように最初から用意されている映像+音楽はどうか。
後者をクリエイティブであらずと思う人もいるかもしれないが、私は好きだ。

(2009年8月14日)

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