木彫師前川大地さんを訪ねて井波へ。
地域ものがたるアンバサダー富山
12月は木彫師前川大地さんを訪ねて、
富山県井波まで。
壮麗な木のシャンデリアは、
楠(くすのき)
檜(ひのき)
神代欅(じんだいけやき)が組み合わされています。
神代欅は1000年以上、
土に埋もれてきたものが何かのきっかけで掘り返されて出てきた古木。
彫られているのは、
「祥雲」仏のあらわれ
「法草華」実在しない花/華
昨今もてはやされてきた削ぎ落とす美に
あらがうような「装飾」は、
古来からの「祈り」のカタであり
目には見えないもの、
仏の世界の象意を「見立て」ている。
井波はとても不思議な町で、
200人あまりの木彫師たちが木と対峙しながら物象を彫り出す様子が、町全体を取り巻く香りやアウラになって漂っているのです。
繰り返される水災害に対して生まれた、
自然に対する深い畏敬の精神「土徳」によって育まれてきた富山らしい祈りの形。
100年先の未来へ。
それらを受け継ぐ「精神」こそ「伝統」
あらためて、本来の
「装飾」の意味を見つめ直す旅になりました。