泥遊びが日常ではない世界で起きること

今日、クラスの掃除をしているとすごく険しい顔をしている先生が。
手には何人分だ?と思うくらいの着替えを抱えて。

掃除を終えて園庭に出ると、その理由が分かりました。
大きな水道場に並んでいる年中クラスの子どもたち。その顔、手、足、服はみんな泥だらけ。泥遊びをしていたんですね。

私の考えではありますが、泥遊びは子どもたちにとっておもちゃと同じ、制限されることのない遊びだと思っています。

これは私自身が幼少期に思いっきり泥遊びを楽しんだ経験があるからです。

保育士として働き始めた際も泥遊びに制限を設けてはいなかったです(ルールはもちろんありましたが)。

泥遊びは日常の遊びに溶け込んでいたんですね。

しかし、新しい園に来てびっくりしたのは、泥遊びは“行事に近いもの“と捉えれていたこと。

その事実を知った際は「そうなんだ」程度に思っただけでした。これがこの園の“文化“なんだと。

でも今日の汚れっぷりを見て、先生たちの表情を見て、妙に納得しました。

先生たちも“やるならどんと来い!“と構えていたかったんでしょう。けれど、思わぬ形で大発展してしまい、シャワーに着替えに大慌てだったということです。

しかも、これで話は終わらず、明日、“泥遊び“に関しての園としてのルールや方向性を話し合う機会が持たれることになりました。

そして、その話し合いに私が出席するのです

これはアウトプットチャンスかなと思い、こうやって打ち込んでいます。原稿を打ってるつもりです。笑

まだ入ってきたばかりのやつに色々と言われるのは嫌かも知れませんが、色んな意見が出てもいいとは思うので、明日話すことをこのまままとめさせていただきます。

環境はどうなのか?

 まず泥遊びにおいて必ず汚れるのが服ですよね。
下着で遊ぶとかは今はあんまりないと思います。防犯、プライバシー、衛生面上の課題があるので。

 で、この新しい園は体操服(=汚れてもいい服という位置付け)があります。体操服なのでTシャツが白、ズボンが紺の短パンです。
 この“白“が「泥遊びをしてもいいけど、けど、けど汚れるのはなぁ…」と保育者に思わせてないか?
 “遊んでもらいたいけど、遊びすぎてほしくはない“という完全な大人側の都合で子どもの遊びを振り回しているように思います。

ということで、泥遊びをするなら、

着替えておく、もしくは着替えを用意しておく

そんな簡単なこと?って思うかも知れません。でもね、子どもたちの遊びって突発的に広がって、大人の予想なんか簡単に超えてきます。
「さっきまで泥遊びなんてしてなかったのに、なんなのこれ…」なんて全然ありえる。そこに対して「着替えてって言ったよね?」はなんか違うよなぁ…。
 根本を変えられるのならば体操服自体廃止したらいいのにという意見ですが、ひとまず“着替えておく“が無難ですかね。


 見出しに環境と書いたので、合わせて書き記しておくと、泥遊びに適した泥ってあるのかな?と今回思っています。笑
 今の園の泥遊びが展開される場の土って“赤土“というのか、白地には強烈に残る色なんですよね。多分、完全には落ちきらないんじゃないかな。
 ものすごくぶっ飛んだ意見ですけど、“土を泥遊びに適した土(遊びべつつ、汚れない)に変える“とか考えてます。笑

けど、これって適してる・適してないが分かるとメリットは多い気がします。それが次の項目です。

家庭への説明

 実は1週間前に自分のクラスで泥遊びをやったんですよ。
実施するにあたり、家庭への周知も忘れずに。
 ・汚れてもいい服で登園
 ・その後の着替えも一緒に持参
 
個人的にはこの連絡さえいるのか?と思ってましたが、洗濯していただくのはお家の方なので、身構えておいてもらいたいという狙いがあるのです。
 その泥遊びの当日は私が全力で遊びすぎたため、それに合わせて子どもたちもヒートアップ。(同じクラスの先生からの「やりすぎ!」は褒め言葉として受け止めておきます。)
 裸足で遊ぶことさえ新鮮な園なので、この日の泥遊びはすごく楽しかったみたいです。
 事前に説明しておいたので、特に汚れたことに関するご意見はありませんでした。
 やはり保護者の理解や保護者への周知は大事だと思います。行き過ぎは保育者の負担になってるように思いますが。(この日、泥遊びをしたくない子の服が汚れてしまったことを伝えることがありました)
 泥遊びを日常に溶け込ませるのであれば、保護者もなんとかこっちに引っ張ってこなければなりません。その際に「子どもは汚れを気にせず遊ぶ者」なんて常套句ばかりでは弱いのかも知れません。
 だから例えば、泥汚れが落ちやすい洗剤を合わせて紹介するとか、汚れが落ちやすい服(あるのか?)を伝えるとかすると、“子どもに泥遊びを楽しんでもらいたい“という気持ちと“その後の洗濯が面倒“という感情のバランスを上手く取ってくれるのではないか?と。
 保護者の方がゴーサイン出してくれるのであれば、保育者サイドもゴーですよね。だってあんなに楽しい遊びを制限するなんて勿体無いですからね。

と、ここまで自分の泥遊びに対する今思っていることを書いてみましたが、これ完全に求められている答えじゃないですね。汗

求められているのは、もっと現実的な、機能的な答え。
 ・着替えはどこで?
 ・着替えた後はどこを通る?
 ・お着替えグッズをどこにおいておく?

それに対する答えは、

①泥遊びはいつ始まってもおかしくないと保護者に伝えておく
②プールバックにタオル(ラップタオルがあれば望ましい)、着替え、汚れ物を入れる袋を用意して持参し、各自のロッカーへ常備する(使ったら持ち帰り、洗濯してまた園で常備)。プールバックは縦置きできるので場所をあんまり取らないor掛けるハンガーみたいなのを用意する。
③泥遊びをするなら②のセットを持ってきて遊ぶというルールを子どもたちに伝えて、周知していく。(子どもたちが自分で考える機会を奪わないように注意)
④体温、体調はコドモンで把握できる。保育者判断で控えた方が良さそうな子は健康上制しする
⑤泥遊びは裸足でする
⑥着替え場所と他のクラスの行事が重なってしまう場合は仕切りなどで通路を作り、別場所へ誘導。(ラップタオルがベストなのは、頭以外は全て隠せるため)そこで着替える

ってとこでしょうか。書いてみたらこれまんまプールでの活動の時と同じ動きだ。「プールの時はどうしてたんですか?」という切り口で聞いてみるのもいいかもしれない。

長くなりましたが、最後に

 泥遊びはやりたくない子はいつまで経ってもやりません。やってみて「あ、私、これ無理だわ」って思う子もいます←これってすごい成長。

 また泥遊びばっかりやっている子の中には“汚れずに遊べる方法はないか?“と考え始める子もいるし、今日は“このあと〇〇もあるから控えめにしておこう“と考える子も出てきます←もう思考が大人

 泥遊びを日常化させると、意外と泥遊びってやり過ぎないよってのがこれまでの経験で言えることです。特別にしちゃうからはっちゃけちゃうんじゃないかな。


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