天井が見えたら横を向いてみる

 新しい園ではこまかなシフトが組まれており、これまででは考えられなかった時間に出勤&退勤があります。
この方法のすべてを前園で取り入れられるわけではないと思いますが、「こうできたかもしれない」「ああいう風にすればよかったんだ」というタイミングは多く、環境を変えることで学べることはやっぱりありますね。園同士の見学交流会みたいなのがありますが、おそらく”見学”程度では分からないでしょう。

 以前、働いていた園でも保育内容をよくするために交流会はしていました。それぞれの特徴的な保育内容を見ては参考にするなどしていました。ですが、”その保育を実践する保育者の環境を整える”という観点での交流は微塵もなかったように思います。

 保育内容ってこれまでやってきて思うのですが、答えがないものです。自分たちとは違う保育をしていればなんとなくキラキラして見えてしまうし、大学の有名な教授が推薦する保育をしている園が正解に見えてしまう。

 でも保育の内容に個性があってもいいと思うんです。だって子どもたちの個性の一つひとつを認めていこうとしている現場なんだから、それが保育内容でもそれは一緒。

 そして果たしてその保育内容のわずかな差を、保護者は見えているか?とも思うんです。

 A園は戸外に1時間出ているけど、B園は1時間5分出ているから、B園にしようと決めている保護者っているのかな?

 現場で働いている身からすれば、結構その辺は保育者の気分だったり、園のその日の様子だったりしますよ。笑

 これが”全く戸外に出ない園”と、”毎日戸外で遊ぶ園”であれば選択の余地はあると思いますが。

 今日の結論ではないですが、保育内容を突き詰めると「理想は分かるけれど、自園のスタイルに合わせるとこうなるよね」と必ず天井が見えてくると思います。

 自園のスタイルを貫き通すでいいじゃないですか。あれもこれも求めると保育はとっちらかるし、何より振り回されるの現場で働く保育者です。もちろん自園のスタイルをブラッシュアップしていく姿勢は持ち続けます。

 そしてスタイルが確立したなら、今度はそれを担う保育者の働く環境を整えてあげる。するとモチベーションがあがり、子どもたちに笑顔で接することができる。

 天井を見上げ続けてふと横向いた時に、支えてくれいた人の腕、プルプルしてませんか?

 経営サイドになった際は保護者や子どもの満足度ばかりでなく、保育者の満足度(従業員満足度)も高く維持することを求めたいですね。

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