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風俗店員物語vol.25

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〜彼女達の行き着く先〜天国編


「じゃあ、行くね。」

震える声でレイは言った。
俺には送り出すことしか出来ない。
この日が来ることは分かっていた。

何も出来なかった自分と、離れていった客に無性に腹が立った。

「まぁ、レイさんなら向こうでも
人気出ると思うで!」

俺のかけた言葉がレイに淡い期待を抱かせてしまったかもしれない。

明るい言葉をかけたのに、俺の気持ちは沈んでいた。
これで本当に良かったんだろうか。


「じゃ、いきましょうか。」


スカウトマンのコマゾーは感情を一切挟まずそう言った。
すぐに店側の人間に電話をかけ、車を走らせる。

1人のキャストが去ることは
こんなに辛いものなのか。

そう思い、俺は目からこみ上げる熱いものをせき止めるのに必死だった。


俺はレイに好意を抱いていたのかもしれない。
胸が締め付けられるように痛かった。

1番俺の面倒を見てくれたキャストが今日、店を去る。

俺は店に入りたての頃を思い出していた。

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