コントロール80時代 ~ヨーリオンコントロール論~
昨日書いた「ガイガンの記事」で想像以上にデッキを作る猿に餌が投げられてしまったので、気を良くして2個目です。実はガイガン以上に、「空を放浪するもの、ヨーリオン」を使った80枚コントロールの研究を進めているので、今回はヨーリオンの記事です。以下目次。
■1:ヨーリオンって強いの?
■2:80枚のマナベース
■3:ヨーリオンと相性の良いカード
■4:ヨーリオンを使ったデッキの数々
■5:4で語ったデッキのMTGA用インポートリストのDL用URL(100円有料)
結局のとこ100円程度のはした金いらないし、それより猿に餌をやるかって気持ちか、もしくは感想が欲しいわけです。なので今回も「Twitter」で感想をいただけると、有料部分のDL用URLをDMでお送りします。感想を書くのがめんどい人、再び猿に餌をあげたい人、自分でデッキを作ってみようと思った人(それはそれでそういう人が増えるのはうれしい!)、MTGAには自力で打ち込めばいいじゃんという人(80枚はちょっとめんどいぞ!)は、100円での購入をお願いします。
■1:ヨーリオンって強いの?
強い。そもそも、環境は「ガイガン」「アンチガイガン」「その他のフェアデッキ」で回ると書いたのですが、80ヨーリオンはアンチガイガンに当たります。コンボデッキがコントロールに弱いのはマジック黎明期からのデッキ相性ジャンケンのお約束ですね。
ヨーリオンの強さは、まず5/4/5飛行というスタッツが単純に優秀なことです。わしがマジックをはじめた頃はの、5/4/4飛行の大気の精霊がコントロールのフィニッシャーで、6/5/6飛行のマハモティジンが基本セットに再録された時、コントロール使いは皆喜んだんじゃ・・・
なんて昔話を織り交ぜつつ。少なくとも、手札が8枚になりいつでも出せるフィニッシャーがいるというのは良いことです。
もちろん、それだけでは現代MTGのカードパワーとして不足です。そこで、ヨーリオンと相性の良いカードを投入し、ヨーリオンを出した時にうまくアドバンテージが確保できるように構築を行っていきます。これは■3の項で説明しましょう。
しかし、デッキを80枚にするデメリットはもちろんあります。単純にみなさんが考えつくであろうデメリットは、安定性の低下です。60枚のデッキに比べて、4枚投入のカードが引きにくくなるのです。単純に考えれば、その確率はおおよそ60/80、つまり3/4になるため、4枚投入のカード=通常のデッキで3枚投入の扱いになるわけです。3ターン目に吸収を構えたいのに、その可能性が減るなんて! でもちょっと待って。それ、別に中和を1枚追加すればよくない? そう、現代マジックでは、オンリーワンのカードは減っています。似たような効果のカードを追加すれば、このデメリットは軽減されます。また、ドロー呪文を投入すれば、しっかり4枚投入のカードにたどり着くことができるようになり、やはりデメリットは軽減されます。また、特定のカードに強く依存しておらず、幅広いデッキへの対応力を考えたコントロールは、そもそもノーリスクみたいなものです。実際問題、今のコントロールで4枚投入され、代替品がないカードって「時を解すものテフェリー」くらいじゃないですか? しかもテフェリーも、別に強く依存しているわけではないですよね。ほら、ノーリスクです!
先のはまチャレで80枚コントロールが動画に登場したときは、80枚なんて信じられない! なんてコメントが頻発しました。しかし、強いデッキを作るコツは、まずは常識を崩すこと。先のガイガンの記事における「魅力的な王子」の不採用もそうだったでしょう?
■2:80枚のマナベース
以前晴れる屋に「こんな記事」を寄稿させてもらっています。これに基づいた80枚のマナベース表が以下です。(現代スタンダードにはトリプルシンボルのカードが少ないため、その項目は省略しています)
シングル ダブル
1ターン目 22枚 ―
2ターン目 19枚 31枚
3ターン目 17枚 27枚
4ターン目 15枚 24枚
5ターン目 13枚 22枚
加えて、連続セットランドを行うための目安が以下です。
1ターン 22枚
2ターン 31枚
3ターン 36枚
4ターン 39枚
現代マジックは土地が止まったら即死です。特に、確定除去や確定打ち消しが3マナであるため、3マナまでは確実に伸ばしたい。無論できるなら4マナ。つまり、80枚コントロールの土地枚数は、37~38枚が理想であると言えます。ちょっと多いですね。ですので、できれば「メレティス誕生」を入れて枚数を削りたいところです。34+メレティス4が理想でしょうか。さらに2マナ以下の軽量ドローを入れれば、4マナまで伸びることに安心感が持てますね。
しかし、これは地味なデメリットがあります。それは、確率のブレにより60枚に比べてマナフラットの可能性が高まっていることです。そこで、土地の中に2~4枚程度のサイクリングランドを含ませておくと良いでしょう。どのみち基本地形が増えてしまいますからね。
■3:ヨーリオンと相性の良いカード
言うまでもなく、戦場に出た時に効果を発揮するカードです。その上で、コントロールに向いたカードを見ていきましょう。
ベスト・オブ・ベストです。軽量ドローが必要というのは前の項目で言った通り。場に残すことで、ヨーリオンのETB効果に占術2・ドロー1がつきます。
ほぼ同率の1位。第1章の効果が2回使えます。さらに、一度使ったヨーリオンの回収もできます。
忠誠値がリセットされます。2回マイナスして置物になったところを再利用しましょう。
コントロールが苦手とする、赤単やラクドスビートに効果的なカードです。タフネス1をブロックした瞬間が最高ですね。同じ苦手なフラッシュ系のクロックパーミッションにも効果的です。
太陽の神のお告げと同様の1枚。赤を入れるなら2マナの除去として選択肢に登るでしょう。
鍛冶の神のお告げと太陽の神のお告げの良いところをあわせたような1枚。
直接ヨーリオンと相性が良いわけではないのですが、これらのカードが採用されるならあわせて採用できますよね。元々、「強いけどデッキ構築を歪める」カードです。ヨーリオンにあわせた結果起きる歪みがその歪みと等しいため、自然と投入できるのは大きなメリットです。
これも上に同じです。元々強力だったのに、ある程度のデッキ構築の歪みを要求したカードですし。しかもこの星座は、ヨーリオンで場にエンチャントを戻した時にも発動します。除去耐性のないクリーチャーという脆さに目をつぶれば、最高の相棒です。
PWの忠誠値リセットもそうなのですが、これまでに紹介した置物をバウンスできる点で、上2枚と同様のメリットがあります。
どこが? と思いますが、殴って戻して疑似警戒です。もちろん単純に強い。
タイミングを見計らってのキャストが必要ですが、2章を使い回す動きは最高です。ですがそもそも、1章と2章が突き刺さればそれで十分すぎるカードです。
そもそも80枚デッキに欲しい1枚の上、後半に引いた時のしょんぼり度合いが減ります。
ヨーリオンの効果が対象にとっていないのは痛し痒し。ちょっと引きすぎ! 予見された壊滅とセットでどうぞ。
素でこれらと相性がいい上に、ヨーリオンでエンチャントをブリンクした時にも星座が誘発します。だから引きすぎだってば!
これらの置物と相性の良い1枚。さらに80枚デッキでピン刺しのクリーチャーを持ってこられるのは理想です。
前環境に登場したバントブリンクのキーカード。クリーチャーにシフトしたバントブリンクにヨーリオンというのもアリという話なんですが、アンチガイガンとして80コントロールを作る場合、できるだけカウンターを構えたい都合、今回バントブリンクは80コントロールとして考えず、単純なETB能力を持ったクリーチャーは上げていません。が、タッサだけでも、そもそもヨーリオンをブリンクしたり、4マナのタッパーだったり、たまに顕現するので1枚だけの投入は悪くないですね。
追放したカードは戻ってしまいますが、追放するカードを変更できるのは良いですね。
「魔術望遠鏡の名前を変える」「とりあえずでギルド球を置く」「隕石のゴーレムを再利用する」という3本柱。もちろん「墓掘りの棺」でガイガンを殺してもいいです。
■4:ヨーリオンを使ったデッキの数々
・青白
今一番気に入っていて、BO3ランクで私が使っているデッキです。ほとんど先のはまチャレで中村修平さんが使っていたリストと同じなのですが、カウンターの選択に個人の好みが出ているのと、自分よりも腕のいい同型に勝つためにサメ台風を入れています。
・ジェスカイ
対クリーチャー性能を上げたverです。
・エスパー
対コントロール性能を上げたverです。マナベースを少し無茶しています。
・マルドゥ
メタに効果的な静寂をもたらす者を採用したボードコントロールです。静寂+クロクサの降臨ギミックや、静寂+キングシーサーの3/5二段攻撃絆魂のギミックを詰んでいます。
・スゥルタイ
対コントロール性能が最高のverです。都市の楽園により、マナベースが極めて安定しています。
・スタックス
予見された壊滅をフューチャーした型です。ガイガンはモスラが出ないことを祈る必要があります。
本記事は以上になります。以下、有料部分にて今回公開したデッキリストのMTGA用のインポートファイルのDL用URLが記載されています。冒頭の宣言通り、Twitterのこの投稿にリプライをいただければ、URLをお送ります。読了ありがとうございました!
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