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60枚にすべき理由、60枚にしないでもいい理由

★この記事は昨日投稿した この記事 の補填記事です。先に該当の記事をお読みください。なお、すべて無料でいつもの賽銭箱もない記事になります。

■ほとんどのデッキは60枚で構築するべきである
 まず前提として、ほとんどのデッキは60枚で構築すべきです。もしも世界のMTGプレイヤー全員が60枚で構築する必要があるという枷から逃れ、また、独自にデッキを組み、正しい土地バランスを構築する能力を得たとしても、PTにおいて60枚でないデッキは全体の10%程度までしか登らないでしょう。逆に言えば10%まで増えてもいいと思っています。

 まず、コンボデッキは絶対に60枚であるべきです。これは当然のものとしてわかるでしょう。コンボデッキはいかにコンボを決めるかであり、ほとんどの場合コンボパーツは4・4で投入されます。コンボパーツは1%でも引く可能性を高める必要がある故、当然のものです。モダンのトロンを61枚以上にするプレイヤーはマジックを舐めています。

 次に高速ビートダウンも60枚で組むべきです。というかさらに突っ込んだことを言うと、高速ビートダウンは土地以外のすべてのカードを可能な限り4枚で構築すべきです。キルターンが速い攻めるデッキは、その分4枚でないカードを引くために必要なドローができません。また、引いたカードが少なくなるということは、その分1枚1枚の重要性が高まるということです。特定のデッキには強いが特定のデッキには弱いという「ブレ」のあるカードを1枚で入れた場合、うっかりそれを弱いマッチアップで引いた場合、その1枚の弱いカードを引いた重さが足を引っ張りすぎます。常に安定し、常に一定のまわりをするのが良い高速ビートダウンです。

 また、ダブルシンボルの多いマナ拘束の厳しいカードを多用するデッキは60枚で組むべきです。晴れる屋に投稿した記事を読んでもらった人は、私と同じく土地を最後に帳尻合わせとして入れていると思うのですが、スタンダードに近付くほど、優秀な土地は少なくなります。具体的に言えば、今のスタンダードで最高の2色土地がアンタップインできるショックランドであることは確実であり、他にまともな確定アンタップインの2色土地は存在しません。これらが4枚しか採用できない以上、厳しいマナ拘束をケアしきるためには、多くの多色土地を入れる必要が発生し、その分弱い土地を入れなければなりません。場合によっては、1点ゲインのついたタップインランドすら採用されるでしょう。そして、もしもデッキを61枚以上にしてしまえば、その分必要な色の枚数が増えてしまうため、その分弱い土地を入れる必要性が上昇します。現代マジックにおいて、タップインか否かは極めて重要であり、今のアンタップイン多色土地が1種類しかないスタンダードのような環境では、デッキは可能な限り60枚で組むべきなのです。

 あともしかしたら居るかもしれないので書いておきますが、ヴィンテージのデッキは60枚で組んでください。増やしたら1枚制限のブラックロータスやアンセスタルリコールを引く可能性が減っちゃうでしょ!


■60枚にしないでもいいデッキ
 唱題からして気付くと思いますが、「60枚にするべき」に対して「60枚にしないでもいい」です。これから語るデッキであっても、可能ならばデッキは60枚で組むべきなのです。安定した方がいいに決まってるからね。では何故60枚にならないケースが発生するかというと、それが前の記事で紹介した「1~4枚の投入理由」からカードを選択した後に、それぞれのカードの枚数が変更できないとなった上で、60枚の残りを土地にした時に土地の総合枚数が足りない時です。これは特に、コントロールがそうなります。

 この場を借りて先のバントランプを解説しましょう。

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・何枚いつ引いても良いので4枚
成長のらせん
ウーロ
3テフェリー

・常に引きたいが2枚かぶってほしくないので3枚
ニッサ
エルズペス死に打ち勝つ

・序盤のブレ期待で引きたいが2枚ほしくないので2枚
ジョルレイル
空の粉砕

・中盤以降に引きたくて、かつ2枚目も引きたいので2枚
軟泥
4テフェリー
ウギン
ハイドロイド

・都合の良いデッキに1枚引けばいいので1枚
悪斬の天使
ガーガロス

・相手に2枚目の恐怖を感じさせたいだけなので1枚
サメ台風

 こういった理由で、このバントランプは、これ以上カードを追加することはできるものの、これ以上カードを削りたくないのです。しかし、26枚の土地では足りない。よって、27枚目の土地が入り、61枚のデッキとなった、ということです。さらに、コンボではなく、高速ビートダウンでもなく、マナベースの問題もランプである手前比較的タップインが許容されるため、61枚でヨシ!となったわけですね。

 また、もう1つ61枚以上にしてもいいデッキがあります。いわゆる金太郎飴デッキです。モダン以下の、同様のカードがとにかく多いデッキ、例えばバーンなどがそれに当たります。金太郎飴デッキは極論を語るに「36枚の何か」と「24枚の土地」で構築されます。ここで土地枚数を小数点以下にするため、20枚は欲しいけど21枚はいらない、などといった時に、61枚にすることはありえると思います。


■質疑応答
 補填内容は以上です。もしも質問があれば、 私のTwitter で適当にレスをください。良い質問があれば、以下に掲載の上、記事を更新していこうと思います。

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