【ドラマレビュー】アンナチュラル エピソード5
※ネタバレを大量に含みます。ご注意ください。
エピソード4の最後に引き続き、神倉所長から中堂の過去について知らされるミコト。
・中堂の婚約者(糀谷由起子)が殺害され、そのご遺体の解剖を中堂自身が行った事
・その行為が証拠隠滅だと騒がれ、中堂が誤認逮捕されるも証拠不十分で不起訴となった事
・犯人はまだ見つかっておらず、全国のご遺体の情報が集まるUDIラボに席を置いている。
・中堂は犯人が連続殺人犯だと考えており、糀谷由起子さんと同じ特徴(口の中に赤い金魚)を持つご遺体を探している。
が明かされます。
エピソード5は、そんな中堂の犯人に対する感情を鏡写しにするような、同じように婚約者を不審死で失った男性のストーリーです。
UDIメンバー、野菜サラダと牛丼とドーナツ食べます。
妻の自殺(海に飛び込み自殺)を不審に思い、UDIラボに死因の調査依頼を依頼してきた男性。
しかし実際はまだ結婚しておらず、遺族に無断でご遺体を持ち出していたことが分かり、解剖は途中で強制中断。(中堂さん、何かしまい忘れてませんかー?)
なおも死因究明を続けようとするUDIラボメンバーに、調査中止を命じる神倉所長。
「(ご遺体番号)666!?オーメン、オーメン、知らないか…」神倉所長、さすがにネタが古すぎます(笑)。
「そういえば、肺をしまい忘れたなあ(すっとぼけ)」
いつもとは違い、個別の案件に深入りする中堂に対して、ミコトが理由を(察しはついているけど気を使って)尋ねます。
「考えたことがあるか」
「永遠に答えの出ない問いを繰り返す人生」
「そういう奴を一人でも減らすのが法医学者じゃないのか」
自分の過去の話はしませんが、自分のような人間を一人でも減らすために法医学の道を進む中堂。
アキちゃん、ごはん食べます。
ミコトもまた、一家無理心中の生き残りとして、永遠に答えの出ない問いに向き合い続ける人生。
ミコト「同情なんてされたくない」
このセリフが本エピソードのラストシーンをより際立たせます。
事件現場の海水を採取するために青森までやってきた中堂。
入水地点と発見地点ではウニの獲れ高に差があることから、ウニのプランクトン「プルテウス幼生」の数の差でどの地点で亡くなったかを調べることに。
しかし、してはいけない調査をしていることが神倉所長にバレてしまい、UDIラボ内では調査が出来なくなってしまいます。
おまけに中堂が採取してきた海水は事務所に置いたまま。
中堂「ソファの上の海水サンプルを持ってこい!」
ミコト「命令ですか?」
エピソード5で一番好きなシーン。
中堂「…きょ、、協力を…要請する…」
ミコト「了解です♪」
少しずつ、少しずつ、ミコトが中堂の鉄の心を溶かして来てるんですよね。爆弾投下完了とも言いますか。
中堂の自宅で調査を始める二人。
助っ人その1「ここか?」
顕微鏡を持ってこさせられる久部。
助っ人その2「ここか?」
臨床検査技師の知識で海水のプランクトンだけを残しゴミだけを溶かす洗剤持参する東海林。
東海林と久部が酔いつぶれて眠る中、調査の休憩中に中堂の元婚約者が書いた絵本を見つけるミコト。
ミコト「(元婚約者の事件について)法医学者として何か出来ることがあれば…」
中堂「(遺族を救う仕事は)今やってる」
お互いに考えてることは違うのですが、会話としては成り立っていますね。いや、でも待てよ、この中堂の笑顔は明らかに元婚約者を想っているとも言える?どっちだろう?
調査の結果、亡くなった女性は発見地点でエベック反射(顔面から入水し、気を失う)を起こし亡くなったことが分かります。
中堂は亡くなった女性の婚約者に事実を伝え、「自殺を偽装して、足から海に飛び込んだ奴は誰なんだ」と問いかけます。
何かを決意した男性。
エピソード5のlemonシーン。
普通のドラマならブスリと一刺しで犯人に復讐を遂げると思いますが、本ドラマはさらなる追い討ちまで。 (なお刺された女性は一命をとりとめます)
ミコト「どうして止めなかったんですか!」
中堂「殺すやつは殺される覚悟を持つべきだ」
ミコト「人を殺させて…」
中堂「想いを遂げられて、本望だろ」
ミコト「納得できません…」
中堂は自分の婚約者を殺害した犯人を殺したいほど憎み、犯人探しのためにUDIラボにいる。一方、ミコトは自分の経験を糧に、遺族のその後の人生が少しでも前向きになれるように法医学者をしている。この決定的な違いを見せつけられて、エピソード5のラストシーン。
ミコト「あなたの気持ちを考えたり、遠慮するのがクソバカバカしくなりました。同情なんてしない。絶対に」
ミコト「糀谷由起子さんの事を話してください」
いよいよドラマ全体のメインテーマに向けて、物語が進んでいきます。(次回は東海林回なので一旦休憩ですが)
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