2021-10-8/9/10
金曜日。何をしていたかと言えば一階の<カオス>をできるだけ無くす。できるだけと言うのはカミさんが管理している部分に<カオス>が多いが、できるだけ縄張りを犯さないから。領土侵攻にしない限り<カオス>は無くならないから徐々に侵攻して<カオス>をやっつける。
今回は洗面所の洗濯機周りの<カオス>と、キッチンの冷蔵庫周りの<カオス>。床があると平面のどんどん並べて足の踏み場を無くす性質のカミさん。私はそれがストレスなので縦方向に整理するために、野菜などのストッカー一台と隙間ワゴン二台をAmazonでオーダーしていた。いずれも<アイリスオーヤマ>の組み立て式。
到着までに<カオス>から物を取り出し整理整頓し処分するべきものはゴミ袋へ。床や隠れていた隙間は雑巾掛け。やがて宅急便が届いて全てを収納終えるまでに半日以上かかった。
土曜日。珍しくカミさん休みなので朝から家の掃除。そして朝ラン。風呂入って朝食済ませて落ち着いてから横浜へ。みなとみらい線で中華街へ。<聘珍楼>に行こうとして30分待ちと言われたので路地に入って<安記>へ。一昨年入って気に入った中華粥専門店。と言っても独特のつまみが充実している。ビール頼んでモツ皿、レバ皿、巻き揚げ、ピータン、腸詰をつまむ。締めに海鮮粥頼む。これが驚くほどに美味い粥だった。気取らず安くて美味い最高のお店。
カミさんが赤れんがの方に行きたいと言うので港を目指すと、横浜スタジアムから大桟橋に抜ける大通りだった。通りの向こうに<パタゴニア>があったのでアウターを試着してみようと入る。ボーイズコーナーでXXLを着てみたらちょうどよかった。カミさんに色違いのXLを着てもらったらちょうどよかった。<安記>で昼もずいぶん安く済んだし、子供用で大人用よりもかなり安いし、私も一万円出すと言ったらカミさんの財布が緩んだ。
大桟橋入り口でジェラートを食べ、大桟橋で久しぶりに寛ぐ。ここは横浜でいちばん好きな場所。開かれて素晴らしい建物でのんびりと横浜港の素晴らしい光景を眺めることができる。大桟橋から戻って象の鼻パーク→赤れんが→ワールドポートマートでお茶。みなとみらいからみなとみらい線で横浜に出て<シェル>の<TANOJI>で弁当と、<ヴィノスやまざき>で赤ワインを買って帰宅。
日曜日。カミさんは朝から二ヶ月ぶりに実家へ。路地の掃除して海まで歩いて筋トレしてまではいつもと同じ。寝室の押入れの、掃除機置き場の奥の<カオス>やら書斎のクロゼットの<日の目を見ない服>などをまた整理整頓。その間に晴れの予報なのに大雨の通知が来たので洗濯物をベランダから取り込んで、半分ほどの軽いものは乾燥機にかける。重いものは11時頃に晴れたタイミングでもう一度ベランダで干す。
そうやって片付けをしているうちに昼になる。朝カミさんが用意した塩パン(餡子入り)をやっと食べる。鍋にザワークラウト、ジャガイモ、ソーセージを入れて少量のワインと水とバターで20分ほど蒸し5分蒸らす。これをあてにAEWの途中まで見た<Dynamite>と昨日放映された<Rampage>を見ながらビールを飲む。14時頃、ニュース速報の通知で小三治の死を知る。
柳家小三治は現存する噺家で私が最も懇意にする名人である。志ん朝と談志が元気な間はとぼけた人がいるなあと思っていたが、志ん朝が亡くなり談志にも勢いがなくなって以降、小三治の枯れた素晴らしさ、味わいに気がついた。寄席ではなかなか見られないので都合がつけば足を運び、<初天神><千早ふる>など同じ噺を何度か見たが見るたびに素晴らしいと思った。二、三年前だと思うが、逗子のホールにも来て二席やった。一つは<宗論>だった。ボソボソっと話し出して湯呑みをゆっくり手に取ったりお茶を飲んだりして間を取りながらも徐々に観客の心を鷲掴みにするその芸は老松のようだった。
ビールを飲みながらYouTubeで<まくら>シリーズの<卵かけご飯>を聴いた。本人は亡くなったと言うのに私は腹を抱えて笑った。Twitterを見ていると、<向こう岸で自転車に乗って喜多八が待ってるよ>と記してあるのが目に付いた。柳家喜多八は5年前に66歳で亡くなった小三治の弟子だ。
もしも、私の文章で<人生はそんなに悪くない>と思っていただけたら、とても嬉しいです。私も<人生はそんなに悪くない>と思っています。ご縁がありましたら、バトンをお繋ぎいただけますと、とても助かります。