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ありがとうの景色/夏の奈良

8月の奈良はどこを歩いても
柔らかな光が観れる

真夏の暑い日の夜。

8/5〜14日までの10日間
奈良では燈花会という光のイベントが
開催されてる。

始まるのは日が暮れる19時前後。

夕方のグラデーションと、少しづつ光が増えていく景色が好きだから、その瞬間まで暗くなるまで、猿沢池のほとりで唐揚げとビールでその時を待つわたし達。

少しづつ
少しづつ光が増えていく様子を
みんながそっと見守る

「なら燈花会」はゆっくりとした時間が流れてる奈良ならではのイベント。全部ろうそくの光。

ひとつひとつ人の手で並べられて
ひとつひとつ火が灯される

 ゆれる。

ゆらぐ。

そんな言葉がぴったりの景色だなー。


1999年から始まった燈花会は、最初はやっぱり小規模。都会のキラキラ光るイルミネーションと比べてしまうと、なんだか地味。

あぁこの程度か。そう思ってたけど、年々ステキ度が増してる。

ゆったりとした時間が流れる奈良らしく、電気の光ではない光の暖かさ。それは「ここにしかない」を確立させているような気がする。

だからわたしにはろうそくの光が

人の温もりに思えて仕方がない


光の灯し方を便利にしようとすればするほど手間を省こうとする現実になってく

人を雇わなくていいように
前年度よりもコストダウンを
効率的に

「簡単」とか「便利」ってのは
努力の証であって攻めるつもりはまったくない

でもでも、そこに何が残るのかな?と
ついつい考えてしまう

人が関わらなくなったその場所に
どんな想いが残るのかな?

この世界ではじまる全てのことは、ステキな思想から始まる事ばかりだと思う。でもそれが続いていかなくなっている現実もある。

想いが消えて、生産性とかを優先するとかね。

とても悲しい。

こんな現象は色んな事に繋がるんじゃないかなと思ったり。

ボランティアの人達がひとつひとつ灯す光こそが、
このイベント全体の雰囲気をつくってる

ボランティアの人達がいいから、
イベント全体もいい雰囲気なんだと思うな。


あ。「ボランティアだからいい」って訳じゃなくて、ボランティアをしようと思う人達の雰囲気の話ね。

そうやって灯している人達に
「ありがとう」「ありがとう」って

言ってるおじいちゃんがいた。

すごくすごくステキ。

まさに「ありがとう」の景色だよね。


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なら燈花会
8/5(月)〜14(水)
19:00〜21:45
http://www.toukae.jp

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