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決算本格化、アカマイ・テクノロジーズはどう?

【相場概況】

先週は上昇:アマゾン<AMZN>やネットフリックス<NFLX>が上場来高値を更新したことでナスダック指数が良く上がりました。ダウ、S&P500指数は金曜に随分と買われ、週間では各々3%と2.2%の上昇です。これらの指数は先々週の歴史的上昇に次いで大幅上昇を演じました。

一方で小型株のラッセル2000は振るわず1.4%安です。8番「米国株式市場」でも“小型株の下落が意味するもの”として企業規模が小さいため、S&P500指数採用企業よりもはるかに経済成長率の動向に敏感としています。といっても私が見ている限りこの小型株指数は随分長い間ずっと不振です。

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【 『ウォール街のランダム・ウォーカー』のートン・マルキール博士が言うには】

さて「バロンズ・ダイジェスト」に『ウォール街のランダム・ウォーカー』で有名なバートン・マルキール博士のインタビュー記事がありました。この有名な本の主張は「個人投資家は個々の株式を売買したり、投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと持っているほうが、遙かによい結果を生む」というもので、インデックス投資の理論的支柱です。

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ところで、この記事の中で彼は「誰誰がこれこれを発言したから、相場が上がった、下がった?これはメディアが相場の上下に意味付けしようとするからだと。そしてたいていの場合、日々の動きの原因を明確に説明することはできない。」というくだりがあります。

まったく同感です。メディアの記者に限らず、日々の株価の変動に、我々投資家自身もいちいちなにか説明を求めます。しかし、ある事象、例えばトランプ大統領の発言一つとってもそうですが、同じ趣旨の発言でも、時と場合によって株価は上下真逆に反応する場合がありますしその反応度合もまちまちです。それは失業率、GDP等の景気指標でも同じこと。ただし時間の経過と供に、すぐに忘れ去られる時が多いと感じませんか?

だからマルキール先生の言うように、日々の株価変動に意味付けするのは意味がないわけじゃないですが、相場のクセとか性癖をわきまえて付き合うことが大事だというのです。実際に私自身もそう考えるようにしています。

【潮目ファインダー:アメリカ株トレンドファインダー】

その点、我々が契約している金融データソリューションズ(FDS)の「潮目ファインダー」は優れていると思っています。

この潮目ファインダーは、現在の株価の動きは多くの過去の大事な情報を内包している。そしてその株価情報が将来株価の形成に何らかの影響を及ぼす。という考えです。

潮目ファインダーの場合、株価といっても、株価の上下動だけに注目しています。つまり変動率や出来高は無視するそうです。

つまり、株価が上がったか下がったか、そしてそれがどれくらい続いたのか?こういう事象が極めて大事だと、潮目ファインダーの考案者である箱田社長は言います。

株価の上下には我々が感じられない、多くの情報が内包されているというのです。たとえばそれは今回のようなウイルスのように目に見えないが確実に人間を攻撃しているとか、地震で言えば、人間には感知できないが、大地震の前兆は確実に起っている、とかいうのと似ていると思います。

【相場想定:月内しっかり、セルインメイ無し】

我々はその潮目ファインダーを使った株価予測モデル、アメリカ株トレンドファインダーを有料で提供しています。その予測モデルに従えば、月内はしっかりで、セルインメイがない、というものです。細かい波動も開示しています。潮目ファインダーが示唆するとおりにはなりませんが、タイミングは株価のクセにはびっくりするぐらいの的中率を示すことが多いです。
弊社ではこの潮目ファインダーをアメリカ株トレンドファインダーとしてご提供しています。
詳しくは弊社のウエブサイトでご覧ください。

【アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)】

これも「バロンズ・ダイジェスト」ですが、急騰しているズーム・ビデオ・コミュニケーションズ<ZM>以外でなにか有望銘柄はないのか?ズームの直近株価は150.06ドル、時価総額は420億ドルで、今年の予想売上高の45倍にもなる。

紹介銘柄は、コンテンツ企業やeコマース事業者にセキュリティサービスを提供しながらインターネット上の負荷をバランスさせる企業群です。

アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)

企業や行政機関などにインターネット上での高速かつ安全なコンテンツやアプリケーションの配信を可能にするソフトのアカマイ・テクノロジーズ<AKAM>。

世界の130ヶ国以上に24万台以上のサーバを設置し、顧客のWebサイトなどから配信されるコンテンツの複製(キャッシュ)を保持している。アクセス元に地理的に近いサーバが代理応答することで負荷分散や高速配信を行うことができ、また、外部からの攻撃に対する防御などの付加サービスも提供している。

売上は年間で1割ぐらい伸びていて、前期は290億ドル(3100億円)、今年12月は3100億ドル(3500億円)ぐらいなので爆発的ではありませんが着実に伸びています。ただし利益の伸びは$478→801milで倍増してします。

今年、株価は22%上昇した先週は過去最高値をつけています。しかしズームに比べバリュエーションは控えめで今年の株価/予想売上高倍率は6倍を下回っており、ズームの45倍に比べれば安いです。

アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)  (ソフトウエア)

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【決算発表が本格化】

先週までS&P500指数構成銘柄のうち9%、45社ほどが発表済みです。先週は銀行が決算発表後に大きく売られました。

今週はS&P500指数構成銘柄のうちの74社の企業が発表します。その中にはダウ工業株30銘柄のうちの6社も含まれます、それらはコカ・コーラ(火曜日)、ベライゾン(金)、アメリカン・エキスプレスなどです(金)。

またナスダック指数牽引の立役者のネットフリックスの決算発表は火曜日の取引終了後です。S&P500指数が年初来12%下落に対し同社の株価は30%上昇しています。株価が過去最高値をつけたのは、新型コロナウイルスに関連して会員数が大幅に増えると予想したためです。1月に同社は3月までの四半期に世界で700万人の会員を獲得すると見込んだが1000万人に届くという見方もあります。

S&P500指数:先週46社が発表しましたが、前年同期比で14.4%マイナスというのが先週までの途中経過です。2009年第3四半期にはマイナス15.7%というのがありそれ以来の大きさです。ただし株価は3月安値から上昇基調に乗っていました。

また第2四半期、これが多分最悪の決算になりそうです。この数字はまだばらつきが大きいのですが、多分前年同期比でマイナス27%程度かというのが現段階での予想です。これは2009年第一四半期にマイナス41.2%というのがあったのですが、このとき以来という悪化度合いです。

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