落合GMの再評価

2013年のオフに2011年まで監督を務めていた落合満博氏が中日に復帰してGMとして就任する事になりました

そしてGMとしてまず行った事は大規模なコストカットを決行し、そのコストカットは井端が退団したりや新人選手にもカットするというもので当時は大きな話題になりました

ですが一方で編成は思う様な補強が出来ずチームは低迷してそれも災いしてチームは暗黒時代に・・・・落合GMに対しては厳しい意見が多いものがあります
しかしそんな落合GMですが評価すべき点があるのも事実です。そこで落合GMを評価する点を挙げていく記事を書いてみました

名選手・名監督は名GMにならず

落合GMが批判される点は何と言っても2014年ドラフトでしょう

2014年度ドラフトメンバー

この年は90試合出場した事のある加藤や遠藤と井領が控えで活躍した以外はそれと言った目立った活躍をした選手はいない状況で
その遠藤と井領も一昨年のシーズンオフに戦力外にされると同時に加藤が出戻りで中日に復帰するまでは全滅という状況でした
ではなぜあのようなドラフトになったか?と言うとあの当時は

・先発投手の不足で即戦力の先発が欲しかった
・野手陣の高齢化が目立って即戦力の野手が必要だった

と言う様な状況だったため大社出身のメンバーでのドラフトとなりました。

またその年のドラフトですが中日と同じくヤクルトも大失敗に終わっており
さらに他球団も上位指名の選手以外は特に目立った活躍をした選手が少なかったと言う状態でした
だからと言って中日も失敗していいと言う理由にはなりませんが

それ以外の補強でもFAで金子千尋や炭谷、嶋の獲得を試みるも獲得は失敗に、しかし外国人補強では森ヘッドを通じてのビシエドの獲得に成功したものの
チームも低迷して谷繁監督との関係も悪化・・・・最下位になり谷繁監督がシーズン途中で解任され、その後に続くように落合GMも任期満了と同時に退団しました

退任後に報われたGMの功績

最下位の戦犯と言う様な形で退団した落合GMですがその彼のGMとして行った仕事はけして無駄なものではありませんでした
まずドラフトではドラフト2位で指名した京田が2017年のシーズンにショートのレギュラーで新人王のタイトルを獲得
2019年には阿部がセカンドのレギュラーで台頭して柳が二桁勝利を上げる活躍
次の年には木下が正捕手として頭角を現し、福はセットアッパーとして活躍をしたのです。

特に2015年のドラフトメンバーは

2015年ドラフトメンバー

1位小笠原 左のエース
2位佐藤 2018年に中継ぎや抑えで活躍
3位木下 正捕手
4位福 2020年に最優秀中継ぎのタイトル獲得
5位阿部 2019年に13本61打点の活躍
6位石岡 オリックスに移籍

この年は支配下ドラフトのメンバーだけ見れば当たりドラフトと言ってみいいメンバーです
ちなみにこの年は落合GMが当初1位で指名しようとしていた今永は横浜のエースとして活躍しています。

そしてその2015~2016年の2年で指名した選手でキャリアハイの活躍をした選手達を挙げて見ると
柳裕也 11勝6敗 防御率2.20(2021年成績) 最優秀防御率 最多奪三振
京田陽太 打率264 4本 36打点 23盗塁(2017年成績) 新人王
木下拓哉 打率270 11本 43打点(2021年成績)
福敬登 55試合5勝5敗2セーブ25ホールド 防御率3.55(2020年成績)最優秀中継ぎ
阿部寿樹 打率257 13本 61打点(2020成績)
佐藤優 44試合1勝2敗5セーブ10ホールド 防御率2.08(2018年成績)

トレードで移籍した選手もいるとは言え
1軍で活躍した選手は6人もいてそのうち柳、福、京田はタイトル受賞者が3人と木下と言う打てる正捕手がいるのですから、そこは大金星と言っても良いでしょう

またそれ以外の補強でもFAで獲得した小笠原は代打で活躍して、トレードやトライアウトで獲得した武山は第二捕手で工藤と三ツ俣は代走や守備要因で重用され八木は広島キラーと活躍して4勝を挙げるなど
小規模とは言え控えや先発の谷間で重用される選手の獲得は成功しています

外国人ルートに関しても森ヘッドを再び呼び戻し、ドミニカルートの再構築と同時にキューバルートなどの新たな外国人補強ルートの補強も行われました。そこは森ヘッド働きが大きいところですが落合GMがいなければその補強ルート開拓は無かったでしょう
そしてその中南米の外国人ルートは今も重用され、去年のオフにアキーノを獲得する事になります


マスコミの報道しない自由

しかし残念ながらそれらの事は落合GMが監督時代に取材に応じなかったことを根に持ってかマスコミの報道しない自由で多くの事は報道されません
特にドラフトに関しては失敗した2014年のドラフトばかりが取り上げられ2015~2016年のドラフトに関しては取り上げられる事が少ないのが現状です。
GM在任期間中には外国人ルートに関しても森ヘッド頼みだと理不尽なバッシング記事が書かれる始末・・・・それ以外にも異常なバッシング記事がただありましたが

落合GMはお世辞にも素晴らしいGMだったと言えないと思います。暗黒時代の責任の一端は彼にもあるでしょう
ですが今のチームを主力として引っ張る選手のドラフト指名や外国人補強ルートの根幹は落合GMがいたからこそである事も事実です


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