【連載】『本郷隼人の Originals & Covers』 #0002 『君の瞳に恋してる』

『君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You)』
作詞・作曲:ボブ・クルーとボブ・ゴーディオ

 ザ・フォー・シーズンズの伝記ミュージカル及びその映画化『ジャージー・ボーイズ』のクライマックスでも感動的に使われた『君の瞳に恋してる』

 洋の東西を問わず多くのミュージシャンがカヴァーしCMやバラエティ番組などでも頻繁に使われている名曲だが、オリジナルは同グループのリード・ヴォーカルにしてファルセットが特徴的なフランキー・ヴァリのソロ(1967)。

 かのバリー・マニロウや、テレビ番組中での歌唱ながら中尾ミエやマチャアキこと堺正章などこの頃が青春期だった人々は、基本的にこの「ジャズ・バラード」といったヴァリ盤に準じた詠唱(ついでながらミエちゃんとマチャアキは同年同日生まれ)。

 しかし何と言ってもこの曲のカヴァーの最高峰は、いわゆるディスコ・ブーム最後の頃のボーイズ・タウン・ギャングによるもの(1982)。

 この名曲を蘇らせた功労賞といった素晴しいカヴァーで筆者もこのB.T.G.版が初体験だったのだが(実はこの曲のタイトルを教えてくれたのが30数年前のろまんしゃのママ)、常々「世界三大オリジナルもいいがカヴァーも素晴しい曲」中の1曲として機会あるごとに語っている。

 ちなみにこのシングルヴァージョンは多くのディスコもの企画盤に普通に収録されているが、ぜひともにオリジナルアルバム『Disc Charge』を聴いていただきたい。シングル版はもちろん10分近いアルバムヴァージョン、インストゥルメンタルヴァージョンなども収録されており、極めて感動的だ。

 そしてさらにぜひ、[君の瞳に恋してる][ボーイズ・タウン・ギャング]で動画検索を。音楽の素晴しさと裏腹。大爆笑必至な、凄いモンを観られ〼(笑)

 本連載は私がかつて書籍や雑誌記事のライターとして活躍していた頃の「本郷隼人」名義、現在は「大衆文化研究家」としてお届けしております。
 なお本稿は現在もマスター業を営む阿佐ヶ谷のバー『浪漫社』でかつて発行していたフリーペーパー『ろまんしゃ通信』の同名の連載、2017年7月18日号からそのまま引用しました。



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