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サービス紹介⑤ EoU 実施確認調査

今回はEoUいわゆる実施確認調査を紹介します。表現が揺らぐことが多いのですが、侵害実施証拠調査、侵害調査など表記ゆれが激しい調査でもあります。この調査は情報というよりは証拠収集に近いので、類型としてちょっと変わった調査です。

知的財産を取得しただけでは、知的財産の活用をしているとは言えません。当然、模倣されている技術に対し、警告状を送り、ライセンス料を求めるなり、差し止めを求めるなりをする必要があります。

ただ、その前に、①自分の特許がが無効化されないか、の調査と、②実際に相手が該当技術を「実施」していることを調べる必要があります。

今回は、②の話です。「実施証拠」をつかむので、紙の上では終わらないことが多いです。

極端な例を出すと、車の作り方の特許なら、作ってみるところを再現してみないと、実際にわからない。

Parintek InnovationsEoU(実施確認調査)を聞いていて、興味深かった点があります。

サンプルとしてお客様には開示できるPDFをいただきました。文字が判別できない程度まで解像度を落として下に表示します。

EoUの例

大体、こういう「物」の特許「実施確認調査」しやすい傾向にあります。一定の要素を備えているか、一つずつ、写真に収めていくわかりやすい例で、多くのEoUはこのように行われています。

しかし、Parintek Innovationsは、6名AI/IoT/Computingの専門家を有しているので、ソフトウェアについても実施確認調査を行っています。

さらりと、すごいことを書きましたが、お気づきでしょうか?

あなたが今使っているソフトウェアが、どういうソースコードを使っているのか確認できますか?多くの場合できないのです。

ウェブサイトは、HTMLとCSSからなる、比較的単純な構造をしていますから多くの場合、コードが確認できます。では、皆さん用いているマイクロソフトワードのコードは?エクセルは?

私も実際にこの分野のエンジニアではないのではっきりとは言えませんが、相当に難しい分野です。

さて、つくづく感じることですが、日本でも優秀な技術者おりますし、特許関連の専門家も優秀な方が多くいらっしゃいます。しかし、民間でICT関連の分野で最も技術者を有しているのはインドではないかと想像しています。その理由は、若干失礼に聞こえるかもしれませんが、お金がなくても学べるから、です。戦後の日本の発展を支えた技術者たちは、何もない中から技術で立国するというモデルを作り上げました。

今のインドは、そういう状態なのだろうと感じます。そういえば、現在のグーグルのCEOもインド生まれ、インド育ちですね。

きちんとしたインドの人間はきちんとした仕事をします。いい加減な日本人がいい加減な仕事しかしないのと同じくらい普通のことです。

もちろん、彼らに苦手なこともありますが、彼らに得意なことも多い。コストが安いから一緒に仕事をするのではなくて、それは彼らの方が得意だからお願いしよう。こうやって、仕事を進めていきたいと願っています。

大変な一年ではありましたが、2020年も過ぎようとしています。生きている間に、生きているのに見合った仕事を社会に提供していきたいですね。

それでは良いお年をお過ごしください。

2020年12月31日

川瀬健人

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