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大好きだった2つのアクセサリーが、それぞれの道を歩み出していた

 もう衝撃だ。大して衝撃じゃないけど。私には衝撃過ぎて「もう衝撃だよ!」を、今思えばしつこく、うるさいくらいに繰り返した。「えええ~~?!」「なんで?」も。
 うつ伏せで、スマホゲームを楽しんでいる夫は「そうかあ~」「なんでだろうねえ~」と流している。そのうち黙った。
 ごめんオット。しつこかった。
 どうしても受け入れられなくて。


 お気に入りのカチューシャがあった。

 知り合いの結婚披露宴で、カットに行った際、「これを着けて、こういう風な髪型にしてほしいんです」と伝えて、手渡した。
 それは自分で吟味に吟味を重ねた、選ばれしカチューシャだった。私にだけなんだけど。

 それはそれはお気に入りだった。

 ピンクの小花が散っていて、可愛すぎず派手過ぎず、楚々としていて品が良かった。

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 写真だと白っぽいけど、実際に見ると小花はピンク。キラキラしているところもブルーではなくて透明かな。角度によっては少し黄色に見える。
 35歳くらいの私には、髪型と共に、良い具合にハマっていた。

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 私は自分のファッションセンスが、特別良いと思っているわけでもないし、周りから見てどうだかあまり気にしない。でも「自分の感覚」はとても大事に思っている。「これ、すごく良い」「この取り合わせ、可愛い」「良い配色」「これはおかしい」。それだけで配色や組み合わせを考える。

 そのカチューシャを、また華やかな場があれば着けていきたい、とずっと持ち続け。ふとこの前、鏡の前でそのカチューシャを手に取ってみたわけだ。
 そう言えばこれ。着ける機会ないわあ。好きなのになあ。と頭に乗せてみて驚愕。

 に。


 にあわなーーーーーーい!!!!!

 なにこれ。

 こんなにおかしい?
 顔、そんなに変わった??

 いや待てよ。おばさんになったとかそんな当たり前の言葉で済ませたくない。

 でも。


 どうしても似合わない。

 直感的に「ヘン」なのだ。
 そう、自分の感覚を頼りに身につける物を考えるので「ヘン」たら「ヘン」!!!!!

 ものすごい違和感。

 そして冒頭の言葉を繰り返す羽目になる。
 おかしい。何でだ。変だ。どうしてだ。似合わない。こんなことってあるのか。

 理不尽だと私が騒いでいる。

 納得がいかない。


 それとは別に、お気に入りのロケットペンダントがある。
 なんとこれは6~7歳の頃に買ってもらったものだ。この前、母に「私、どうしてこれ持っているんだった? 誰が買ってくれたんだった?」と聞くと、どうやら出先で、祖父母に何が欲しいかと聞かれ、私がねだったらしい。全然高価な物ではなく、むしろおもちゃみたいな物で。

 でも色合いも長さも好きで、当時から、今も割とよくつける。

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 淡い色の服にも、深い色の服にもよく似合う。

 これがいつか違和感になるのが怖いけど、今は少しアンティーク感も出てきて。40年以上つけている。

 まだ大丈夫。

 どっちのアクセサリーも同じくらいの温度で気に入って買ったはずなのに。違和感のある物と、違和感関係なく、いまだに着けている物。違和感のある方、どうしたものか。


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読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。