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簡単に、誰かに似ているとか言わないで…

 有名人の誰かに似ていると言われたこと、皆さんはあるでしょうか。

 今年、久しぶりに兄一家と会ったら、兄が息子を見て「菅田将暉に似ている」と言い、オジバカっぷりをおおいに発揮してきた。

 親の欲目で言っても、息子は菅田将暉には似ていない。そんなの初耳だ。
 「初耳だよ~!!」
 夫も私も、そして息子も笑い転げた。

 ああそう言えば!

 ……ともならない。

 無理矢理考えるなら……眉毛が濃いところだろうか。でも眉毛の形も違うではないか。何をもって似ていると兄は言ったのだろう。

 もはや「目鼻口がある」という、顔の原点の話になってしまいそうなほどだ。

 そんな、人としての原点の話なら、私だって菅田将暉に似ていることになってしまうではないか。何ならそれを言った兄も似ていることになるぞ! いや、兄の基準で言うならば、目鼻口が存在している全人類、菅田将暉だ! 私たちは菅田将暉なのか? いいえ。私たちは菅田将暉ではありません。

 兄がそんなオジバカっぷりを発揮してくれたため、それが息子にとっては面白ネタとなった。学校で「久しぶりに会った僕のおじさんに、菅田将暉に似ているって言われた」と言って、爆笑をかっさらったらしい
 大ウケするほど似ていないということだ。

 息子の友人たちの笑い転げている様子が目に浮かぶ。

 笑ってくれる友人たちがいて良かったね、息子。
 
 にしてもだ。

 初対面の人だと、こんな無責任な言葉でハードル上げて会うなんて、残酷なのだ。

 約30年くらい前の和久井映見に、約30年くらい前の私が、「何かの拍子に」「ほんの一瞬」似ている表情が、「ドラマ、ワンクール分の期間」あった。そんな限定的なものだったのに、それだけで大げさに言われ、ひどい赤っ恥をかいた黒歴史の話はまたいつか別の機会に。(多分しない)


#エッセイ #オジバカ #息子  

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。