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親子のこと

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親のこと、子供のこと、その関係についての考察や自分の思い出話、などなど家族に関することなら何でも ※映画の感想については含めません
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#ひとり暮らし

ゆっくりでも自分のペースで、よく頑張ってきたね

 ちょっと前に、息子が大学対抗の競技プログラミング、アジア大会に出た。  競技プログラミング、普通は個人でのぞむものだけど、この大会は3人1組になって挑戦する。  詳しいことは私にはよくわからない。とにかく夏に一度、国内予選を突破した者プラスαたちの合宿もあって、全国の大学生たちが集まったみたいだ。  楽しかったと言うその様子を聞いて、とてもうれしかった。  彼らの中には、日常生活とのバランスがうまく取れない人もいるし、何でもうまくこなせるオールラウンダータイプもいるそうだ

バナナを見て涙が止まらない日を越えて

 この前の春休み。二週間ほどだったけど、息子にしては長めの帰省をしてくれた。  息子が家にいない間は、そんな日々が当たり前になり、週末にリモートで話すのが私の楽しみだ。  でも息子が帰省すると、今度はそちらの方が当たり前に感じて、息子がいない日々が想像しづらい。本当にいつもいないんだっけ。とすら思う。  幼稚園時代から繰り返してきた。長い休みの前は毎回、「日中、子供がずっといっしょの生活なんて思い描けない」と思う。そして休みが明ける前も「日中、子供がいない生活なんて思い描

きっと自由な気持ちが、寂しさを上回っているんだろう

 息子がひとり暮らしを始める時に、夫の提案でぬいぐるみをプレゼントすることにした。2年くらい前かあ。もう2年なのか、まだ2年なのか。よくわからないなあ。  一つはウチに。  「コタロウ」と名が付いて売られている柴犬のぬいぐるみを。  70センチちょっとある大きなぬいぐるみの表面は、つるつるとした手触りで、中身はむっちりした心地良い反発感。  そして息子にはその黒柴ヴァージョンの「コテツ」を。  つまりペアで。   リモートで時々「コテツは元気?」と聞く。その辺に転がっ

そこそこがんばっているのね

 リモート画面で見える息子の肌が荒れまくっていて、話が頭に入ってこない。    「ごめん。肌が心配すぎて雑情報になってる」    息子は肌が弱くて。マスクのせいもあるのかな。いや幼いころから、疲れて免疫力落ちてくるとまぶたも含めて顔全体がガサガサになってくる。  この後、体調くずすんだろうなあ。  心配だ。やっぱり話が入ってこない。  試験期間が一段落したと言っているので、多分勉強したしないに関わらず、息子にとってストレスだったのだろう。昔からいつもそう。  でもさ、一

ひとり暮らしで、親離れを自覚し始めた息子~自分の若い頃も思い出す~

 息子がひとり暮らしに慣れてしまって、親といるのが窮屈になってきているようだ。  息子の気持ちを聞いて話し合うまでに、ちょっと心配なことがあった。何故そうなったのか詰問にならないよう、一つ一つ言いたいことを紐解いていくうち、少しずつわかってきた。  今のこのご時世だから心配だったのや、そのせいでアルバイトもせず一人でいてもと、夫も私も気にして帰省の日にちを決めていた。  でも今回の実家の長期滞在は窮屈で息苦しい。  こちらの気持ちを気遣いながら言いにくそうに口から出てくる