夜行バスで向かう恋人のもと

 関東での時間の流れは早いが、恋人と会う日まではやけに遅い。

 関東での長期出張を命じられて、時が経った。休日が待ち遠しい毎日。休みがあれば毎週恋人のもとに帰ろうと考えている。

 そんな中急遽、シフト変更で連休が生み出された。すぐさま夜行バスを取った。何度も何度も出発日と出発時刻を確認した。

 そこからというもの仕事への活力が増大し、どんなに忙しくても頑張れた。目に見える力ではないが、途轍もなく絶大な力が働いた。

 僕にとって家で待っている恋人と猫たちの存在は計り知れない程大きい。一人でいる時は大して美味しくもない節約ご飯を食べ、一緒に居る時はいつもより贅沢なご飯を食べる。その少しの時間が幸せなんだ。

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