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【ブチ切れたゲーム】プレイヤーの体験をぶち壊すバグにこそブチギれる

ブチギレるゲームに関して提案したのは自分ですが、このお題は結構難しいぞ……。自分に合わないゲームを購入してしまったときは、悲しい気持ちになることはあってもブチ切れることってあまりない。趣味ゲーであれば、とっとと別のゲームをプレイしてしまうし。

そういう意味では好きで進めていたゲームが急にジャンルが変わって難しくなるパターンはあまり好きではないかも。『アルカナハート3 Love Max!!!!!』のラグナロク戦とか『ライフ イズ ストレンジ』の迷路とか。『ドラッグオンドラグーン3』とかね……。

ゲームは自由であるべきだし、ひとつの作品内にいろいろな要素が混ざってバラエティに富んでいるのはいいけど、自分の気持ちが盛り上がっているときに詰まってしまうと悲しいかな。でもブチ切れるというほどでもない(笑)。

キャラクターに関しても『幻想水滸伝2』のルカ・ブライトのような絶対的な悪や『MOTHER』シリーズのポーキー・ミンチのような卑劣なヤツが登場しても「キャラクターが立っているなぁ」と思うことはあっても、ブチギレたりはしないですね。

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そもそもゲームって体験によって感情が倍増するけど、純粋に感情を揺り動かされるという部分に特化するなら映画とかのほうが強いと思っています。たとえば『凶悪』のシーンとかめっちゃ鮮明に心に残りますし。最近だと『ジョーカー』もすごく話題になっていますよね。

じゃあどんなことにブチ切れるのか……ちょっと考えて思い当たったのは「バグ」ですね。とくにゲームの進行を止める「進行不能バグ」。ゲームを介したプレイヤーの体験を歪ませ、ぶち壊す許されない存在。これは小説や映画にはないものです。(小説とか漫画にも誤字はあるし、映画にもエキストラが映っちゃったりと人間が作るものである以上はバグっぽいものもありますけどね)

今でこそアップデートで修正できるようになったけど、初代プレイステーションやプレイステーション2、ニンテンドーDSなんかにはバグが残ったままの作品が結構多かったんですよ。

なんでしょうね。ファミコンやスーパーファミコンのころはバグを仕様として許せたんですけど、PS世代ぐらいになると「商品として保証されていないと嫌だ」みたいな感情が生まれてくるんですよね。自分でお金を出して買うようになってたからかな……。

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あ、でもファミコンやスーパーファミコンのときはセーブデータが消えること自体は諦めていたけど、弟や親父に間違えてセーブデータを上書きされたときは本当に怒っていましたね。とくに親父は絶対に間違えないといいながら何度も間違えるんですよ。だから親父のセーブデータはいちばん上でした。それは序列じゃなくて誤って消す可能性を減らすためです。


横道に逸れましたが、許せなかったのはPSで発売された『東京魔人學園剣風帖』のDSリメイク。ファンディスク『朧綺譚』の内容も統合していたり、グラフィックがリファインされていたりといいところもたくさんあるんですよ。

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でも、ゲームシステムを改変したせいで、『朧綺譚』に収録されている、やり込みダンジョンの「螺旋洞」が絶対にクリアできないんですよ。『魔人學園』のバトルはファイアーエムブレムのようなシミュレーションで、「螺旋洞」には詰将棋のような問題が50問用意されているんですけど、地形ダメージの仕様がオリジナルから変更されたために43問目が絶対にクリアできない。すべてのバグを探すのは不可能でも、ゲームがクリアできるかぐらいは確認してから発売してほしかった……。

いちおう、メーカーにソフトを送ると問題をクリア済みにしたデータにして送ってくれるアフターサービスもあったらしいのですが、とくに公式でのアナウンスも無かったんですよね。

もともとオリジナルの『魔人學園』は本体の熱暴走で進行不可になりやすく、レベル上げ向けのダンジョン「旧校舎」でよく止まっていたんですよ。だから10周年を期にDS版が発売されることはすごくうれしかった。「方陣技」という戦闘の長い演出も飛ばせるようになったし。それなのにその作品が不完全だと知ったときは悲しかったです。いつになったら完全な『魔人學園』が遊べるんだ……!

その後、マーベラスはシリーズ最終作の『東京魔人學園帝戰帖』の発売を中止したこともあって、ちょっと嫌いなメーカーになりましたね(苦笑)。予告ムービーを見てからめちゃくちゃ期待していましたから……

でも最近、ファミ通のインタビューで今井監督が『東京魔人學園帝戰帖』を作る気がマンマンであることを答えていたのでそれでだいぶ心が救われました。ただ、『魔都紅色幽撃隊』が世界観やシステムのアイディアはいいものの作品としてのクオリティが低かったので『東京魔人學園』シリーズや『九龍妖魔學園紀』はディレクターの齋藤力さんの担っていた部分も大きかったのかなぁと。……って魔人學園の話ばかりになってしまいましたね。まぁ、それだけこの世界観が好きなのでバグで茶々を入れられるのが嫌いってことで。そんな魔人學園の魅力自体はまた別の機会に語りたいと思います!

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