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2020-2021シーズンにおけるバレーボールの変化(ゆるい戦術論)と今後に向けた提言

 皆様こんにちは。河野です。
今回は、2020-2021Vリーグ男子の戦術につきまして、私見100%のゆるい戦術論を述べたいと思います。

1.全体的に言えること

 今シーズンのV1リーグにおいて、上位チームとそれ以外のチームを比べると、明確な違いがありました。それは、『流行に乗れているかどうか』です。
流行が良い悪いは別として、大きく2つの流行がありました。

 一つは、トータルディフェンスが機能しているかどうか。ミドルの重要性が非常に高かったリーグでした。これが機能するかどうかが大きく勝敗に関わっていたように思います。

 もう一つはライトサイドの決定率です。外国籍選手が担当する事が多いライトサイドですが、ここの決定率が高くなるにつれて他のスロットでの攻撃が通りやすくなるメリットもありました。

 パナソニックは清水、大竹、ジェイテクトは西田が担当しましたがそれぞれ素晴らしい決定率で上位進出に寄与しました。

 この流れを受けて注目されたのがBICKです。
特に優勝したサントリーや堺ブレイザーズは使い方が上手かったですし、サントリーは常に4枚攻撃が実現していました。

 この流行プラス発展形の実現が今季のV1男子に於いては勝利する重要なファクターだったと考えます。

2.選手のスキルについて

 これはもう、私が現役の頃とは比較出来ないくらいに洗練されていました。各チームの戦術に沿ったゲームプラン実行能力は数年前と比較しても発展していることは一目瞭然かと思われます。外国籍選手のスパイクに対するディグであったり、セカンドタッチの展開力たるやまさに世界と戦える選手が量産されているように思います。

3.今後に向けた提言

 今後の日本バレーボールが世界と戦うにあたり、是非手に入れて欲しいものは、兎にも角にもビッグサーバーでしょう。西田、石川、柳田、このクラスのビッグサーバーがいるといないとでは大違いです。代表にサーブだけで入る選手がいても良いくらいです。それだけサーブ戦術の重要性は増していると考えます。

4.育成世代に向けて

 今ジュニアを指導されている皆様、お願いです。たくさんオールラウンダーを育成して下さい。日本が昔から欲している大型セッターを排出してみませんか?
 それと、バックアタックは特別な技術ではありません。『慣れ』てないから敷居が高く感じるだけです。『やった事がある』が財産になります。是非ともお願いしたいです。
 小さいからレシーブだけ、とか大きいから前衛のスパイクだけ、では将来バレーボールは楽しめません。是非ともトライする環境を与えてあげて下さい。

5、最後に

 今季のVリーグを見て、分業制からオールラウンダー制へ移行しつつあるなぁというのが率直な感想です。そしてリベロの重要性が増したシーズンでした。ディフェンスの中心だけでなくセカンドセッターとしての役割も担う選手が増えました。
 スパイクを打つ、レシーブをするのが仕事ではなく、より『バレーボールをする』事が今の選手に求められる技術なんだなぁと思った所で今回は筆を置きたいと思います。

最後までお付き合い頂き有り難うございました!
ではまた。

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