大自然に生かされて

32人の「かわ」　川の本

まえがき
20年前、NPO法人RIVERの最初の取り組みは『水』の本を作ることでした。時代の本質を知らなければ、地域は生きていけないと思ったからです。あれから時代はどう変わったのか？このたび『川』という本を作りました。32人、各界の方々に原稿をいただき、これから先も四万十川の流域で暮らしていく私たちの「道しるべ」としたいと思います。
執筆者のプロフィールはRIVER編集部が制作させていただきました。私たちも、参加させていただきたかったのです。失礼な言い回しがあるかもしれませんが、おゆるしください。

執筆者プロフィール

有料部分で「大自然に生かされて」の全文を読むことができます。

大自然に生かされて

橋本光治

　川といえば、子供の頃の一番の遊び場であった。徳島県の中央部を西から東に流れる、暴れん坊川・那賀川である。夏休みともなれば毎日の如く川へ行っては、水泳・魚釣りに明け暮れたものだ。その当時子供は貴重な働き手であり、よく叱られたものである。何はともあれ理屈抜きで楽しかった。

　五才の頃に泳げるようになった。それもダマされてである。夕方家の手伝いを終えた兄達とよく川に連れ添われて行ったものだ。