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【日本の歴史③】古墳時代 ―古墳の変遷と仏教伝来に見る国家形成―

1. 古墳時代の始まりと意義古墳時代は3世紀末から7世紀前半にかけて続いた時代で、日本が統一国家としての基礎を築き始めた重要な時期です。この時代の最大の特徴は、その名の通り「古墳」と呼ばれる大規模な墳墓が日本列島各地に築造されたことです。 古墳は当時の有力者の墓であり、その規模や形、副葬品の豪華さは被葬者の権力と影響力を如実に物語っています。そして、これらの古墳を造営したのは、新たに台頭してきた豪族の首長たちでした。古墳の築造は、前代の霊を祀り、権力の継承と正当化を象徴する

    • 【日本の歴史②】弥生時代 ―稲作の伝来と道具の発展は、人々の生活をどう変えたか?―

      1.稲作のはじまり- 日本の歴史を変えた農業革命みなさんは学校で「日本の稲作は弥生時代から始まった」と習ったかもしれません。でも、実はそれは正確ではないんです。最近の考古学的発見により、稲作の歴史はもっと古いことがわかってきました。 縄文時代晩期 - 意外に古い稲作の起源 もともと、稲作は紀元前500年頃に始まったと考えられていました。これは、福岡県のTや佐賀県の菜畑遺跡で縄文土器と水田がともに発見されたからです。 しかし近年、北九州で出土した弥生土器を調べたところ、驚

      • 【日本史①】縄文時代 ―日本人のルーツはどこ?―

        1.日本人のルーツを探るかつては、日本に旧石器時代はなかったと考えられていました。旧石器時代というのは、石でできた道具を使っていた時代のことです。 ところが、独学で考古学を研究していた相沢忠洋さんという方が、日本における旧石器時代の存在を証明したんです。相沢さんが群馬県みどり市岩宿で見つけた黒曜石のかけらが日本の旧石器時代の石器だとわかり、その後、多くの旧石器時代の遺跡が次々と発見されていきました。 例えば、静岡県浜松市で発掘された「浜北人」の化石人骨や、沖縄県八重瀬町で

        • 【日本史】幕末の外交官、川路聖謨 ―ウィットと知性で乗り越えた激動の時代―

          幕末の動乱期、 すごい外交の腕前を見せながら、幕府と運命をともにした男がいました。 その男の名は、川路聖謨。 下級役人の息子から、幕府の重要人物にまで上り詰めた川路聖謨の波乱万丈な人生を、これから紹介していきます。 川路聖謨は1801年、今の大分県で生まれました。 17歳で幕府の役人になって、そこからどんどん出世していきました。 20代で旗本(将軍に直属する家臣)になり、30代では寺社奉行所で、事件を裁く立場になっていたんです。 特に有名なのが「仙石騒動」という、武家の

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        【日本の歴史③】古墳時代 ―古墳の変遷と仏教伝来に見る国家形成―

        • 【日本の歴史②】弥生時代 ―稲作の伝来と道具の発展は、人々の生活をどう変えたか?―

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          世の中みんな、頭がいい

          一般に「頭がいい」とされる能力は、細かく見ると 記憶力、理解力、発想力、分析力、、、と多くの能力に分解できる。 更に、理解力という能力を分解してみると、「質」と「量」の観点で分解できそうだ。 理解力の「質」が高い人は「1を聞いて10を理解する」だろうし、 「量」が優れている人は、「短い時間に多くの情報を処理できる」だろう。 理解力の「量」が優れている人は、「聴覚」と「視覚」のどちらに強みを持つかで分けられる。 視覚的理解に強みを持つ人は、一般的な読書速度である400〜

          世の中みんな、頭がいい

          方言で広がる世界認識について

          僕は、方言を話す。 「良いじゃん!だら?(そうでしょ?)食べりん(食べて)」 よく、田舎っぽいとバカにされることが多い方言であるが、方言を話すことによるメリットはあるんだろうか。 僕は「方言を話すと世界が広がる」という説を主張したい。 以前、友人とこんな会話をした。 この単語の違いを理解すのためにキーとなるのが、「能動性」である。 覚えるには2つの種類がある。 能動的な記憶と、受動的な記憶。 前者は英単語を覚えるときのように、必死に覚えようとする。 後者は好

          方言で広がる世界認識について