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結/YUIの利用頻度:毎月使う?四半期ごと?

今回からは実際のユーザー様の利用事例を参照した内容を書いていきたいと思います。まずは、結/YUIの利用頻度、つまり連結決算を月次で行うのか、四半期ごとに行うのか、という点について実際のユーザー様の事例も踏まえてご紹介できればと思います。

結論としては「月次で連結決算した方がいい」となりますが、その理由をぜひご覧ください。


1.最低限の頻度とその場合のデメリット

連結財務諸表を作成する最低限の頻度は「四半期ごと」になります。上場会社を想定した回答ではありますが、四半期ごとに決算短信、四半期報告書(半期報告書)を作成する必要があるため、必然的に連結決算も最低限はその頻度で作成することになりますが、その場合のデメリットとしては以下が挙げられます。

①グループの業績をタイムリーに把握できない

これは当然ではありますが、四半期ごとにしか連結財務諸表を作成しない場合は、その頻度でしかグループ全体の業績を把握することができない、つまりタイムリーに把握できないということになります。

②なかなか改善・効率化が進まない

前回の作業ことを忘れてしまい改善や効率化がなかなか進まない、という点です。前四半期で行っていた処理の内容や、次回はもっとこうしたいと思っていた内容をほぼ忘れてしまうので、なかなか改善・効率化しません。例えば、内部取引の消去で差額が出てしまう場合、原因を追及し次回からは差額が出ないように単体の処理から変えていくぞ、、と思っても3か月後だとなかなか手が付かず、そしてまた次回には、、、となるパターンです。

③フォロー体制が整備されない

ローテーションの回数が少なくなり、誰かが休んだり辞めてしまったときのフォロー体制が整備されない、という点です。いわゆる属人化に近い話でもありますが、他の人が出来たとしても、毎月やらないような経験が浅い作業の場合はフォロー体制としてはちょっと心配です。

2.月次で連結決算をすることのメリット・デメリット

最低限の頻度は四半期ごとですが、一番多く作成する頻度としては「月次」になるかと思います。それでは連結決算を月次で行う場合のメリット・デメリットにはどんなものがあるでしょうか。

メリットは、上記四半期ごとの場合のデメリットの逆となります。

メリ①:グループの業績をタイムリーに把握できる

メリ②:四半期ごとの決算に向けて毎月改善・効率化されていく

メリ③:月次決算で慣れされてフォロー体制が整備できる

一方、デメリットは以下が挙げられます。

デメ①:工数が増える

頻度が増えるので当然ではありますが、場合によっては人員増加も検討しないといけないこともあるので、得られるメリットと比較衡量していくことになるかと思います。

デメ②:子会社の負担が増える

上記と似ていますが、特に子会社にフォーカスした内容です。子会社においては月次決算を本決算程の精度であったりスケジュールで組んでいない場合もあるかもしれません。その場合は月次で連結決算をすることが負担となり、さらにそれを管理する親会社の経理の方の負担も増えてしまうかと思います。

ただ、デメリットと言っても上記メリット②の中で改善・効率化されていく内容になるかと思いますので、最初は負担は大きいですが、徐々に影響としては小さくなってくる内容化と思います。むしろやらなければならなかったことに向き合える絶好のチャンスではないでしょうか(もちろん、気合いは必要です)。
従いまして、総合的な判断としては、「月次で連結決算した方がいい」となるかと思いますが、いかがでしょうか。

3.参考事例

それでは実際のユーザー様の頻度はどうなっているでしょうか。ざっくりですが、月次で連結決算をしている方が多い、という印象です。月次で連結決算をすることによるメリットを感じている、という以外に理由として考えられるのは2つです。

①上場に向けての体制整備の流れで

上場準備会社の場合、連結決算が必要な会社に対しては毎月連結財務諸表を作成してグループの業績把握(予実管理)をするように証券会社から求められます。また、監査法人からも、連結決算の体制整備が内部統制の一環で求められてきますので、月次で連結決算を行う体制を整えるよう求められます。その結果、月次で連結決算を行う会社が多い(というかほとんど)、という点が1つです。
結/YUIの上場会社のユーザー様はここ最近上場された会社が多いので、月次で連結する流れになっています。

②結/YUIの月次推移機能を使いたい

「月次推移」は結/YUIの機能です。結/YUIでは毎月作成される連結精算表はその月までの累計値(BSは残高ですが、PLは累計値)が作成されます。そしてその数字を利用して、月次推移画面が自動で作成されるようになっています(当月−前月)。月次推移画面では連結科目について会社ごと、さらにその内訳(試算表残高、個別修正、連結仕訳等)までドリルダウンして分析することができるため、この機能を活用すべく月次で連結決算をしているケースもあります。

かなり前に上場した会社の中には、過去は月次で連結決算をしていたけど、上場してから月次では連結決算はしなくなったというケースもあります。が、最近では「当然月次でやりますよね?」と外部からのプレッシャーがあるため、IPO準備企業においては月次で連結決算を行うことは当然だと思っていただいてよろしいかと思います。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。決算をこなした数だけレベルアップする感覚がありますが、月次決算はまさにそれで、ラスボスの期末決算に向けて毎月改善していくきっかけになります。連結決算においても月次で行うことでレベルアップに繋がりますので、まだ月次で連結決算をしていない場合はぜひご検討ください。


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