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ムシャクロツバメシジミの採集場所と飼育方法

ムシャクロツバメシジミは愛知県名古屋市に定着している外来の蝶です。
動きはクロツバメシジミと同じく緩慢で、地を這うタイプの食草に執着するので大変捕まえやすく、発生場所も限られています。

小さくて地味な蝶ですが、狭い範囲内でも結構変異があって面白いです。
地色がベージュっぽいものもあれば、灰色っぽいもの、白いものもいます。
青紋も入ったり入らなかったり。
大きさも翅の形も黒紋の大きさもかなり差があります。

2013年に確認されて、2014年の春にはネット上で定着地の地図情報付きで駆除作戦を呼びかけたため、作戦当日以降も全国から昆虫愛好家が毎日採集に入っていました。

駆除の理由は、愛知県で希少種として保護しているクロツバメシジミとの交雑の恐れがあるからとの理由でした。(↓がクロツバメシジミです)

見た目はクロツバメシジミの方が若干大きく、あとは黒点が太いか薄いか、橙紋や青紋が多いか少ないかみたいな違いで、多分普通の人には見分けも付きません。
今のところ食草にしても見た目にしても、人に害や不快感を与えるものではなさそうです。生態系に影響…と言っても今のところは、競合するような生物(クロツバメシジミ)とは生息地が離れているため接触の可能性はなさそうです。
それなのに誰かの好みで、かたや保護、かたや駆除となるのが あまり気分の良い話ではないなあとは個人的には思いますが、いるはずの無い生き物の侵入によってどんな影響があるのかわからない怖さはあるので、侵入を阻止できる可能性のある段階で動いておこうという考えは理解はできます。

とはいえ初動の駆除作戦は失敗し、ネット上の生息地公開によって集まる全国の蝶愛好家たちの採集圧にも負けず、ムシャクロツバメシジミは根絶されることなく生き延びました。そして、ついに近所の別の公園でも発見され、九州でも発見されました。今後も分布を拡大していくことが予想されます。

ムシャクロツバメシジミの採集地について

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