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山を食べる

この季節、産直市で見つけたら必ず手に取る山菜があります。それは「こしあぶら」。
新芽をいただく山菜で「山菜の女王」と呼ばれています。

こしあぶらのこと、こちらに越してくるまで食べたことはおろか、名前も知りませんでした。

越してきた最初の春、旦那さんの友人と食事に出かけた時に「こしあぶらの天ぷら」がでてきて、「なにそれ•́ω•̀)?葉っぱ?」と、若干訝しながら食べた時の衝撃たるや。美味しいというか、口の中に香りが広がって、春を食べたって感じがしたんです。

天ぷらをする場合が多く、私も天ぷらにしていましたが…他にないんかな。クックパッドさんを検索すると、ありますあります。

その中から、今年はシンプルに「おひたし」と「炊き込みご飯」をチョイスしました。
おひたしは、サッと茹でるだけ。お好みでしょう油をどうぞ。炊き込みご飯は、茹でたこしあぶらを炊いたご飯に混ぜるだけ。

嗚呼こしあぶらを食べたこの多幸感。
なんと表現しようか…「美味しい」しかバリエーションがない私は旦那さんに尋ねてみたのです。

「“山”を食べたって感じかなー」

なるほどー
新芽が芽吹いて、なんとも言えない優しい緑が覆う春の山を、カプリと頂上からかぶりついたら、こんな感じかもしれないな。
だから、口の中に春の香りが広がるんだね。

長い冬を越えるため、土の中で力を蓄えて、春にギュギュンとでてきた山菜や春の野菜たち、その力を今年の春も分けてもらいました。

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