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色々と失敗してきたらRAW現像の本質が見えてきた話

こんにちは。フォトグラファーの「かわもん」です。

RAW現像で悩んだら「RAW現像はトッピング」と考えてみてはいかがでしょうか。

RAW現像は写真を仕上げる上で大事なプロセスです。なのに「RAW現像はトッピング」という例えは、矛盾しているように感じますよね。でも撮影以上にRAW現像で悩むようなら、極端に視点を変えてみる必要もあります。その理由を自身の経験とともに書いていきます。

RAW現像はトッピング

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写真はデジタルが主流の時代になり、デジタルデータを元に多様な表現ができるようになりました。その一つがRAW現像ですよね。

RAW現像は表現の幅を広げてくれる手段です。現像ソフトを駆使することで写真を劇的に変えることもできます。そして、その自在性ゆえに悩む人も多いと思います。実際に私がそうでした。

私の場合は写真の「色」と「テイスト」で悩みました。

その先で辿り着いた答えが「RAW現像はトッピング」という考え方です。もう少し分かりやすく説明すると「RAW現像より撮影をしっかりやろう」という考え方です。もちろんRAW現像は大事です。でもそれ以上に、前段階である撮影が大事ということに気づきました。

以下、実際に私が失敗してきた具体例とともに説明します。

記憶色で悩んだ話

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まずは写真の記憶色の話をします。

現像ソフトを駆使することで写真の色も自在に調整することができます。でもここで勘違いしてはいけないことがあります。それはRAW現像にも限界があるということです。

RAW現像をどんなに頑張っても、イメージ通りの鮮やかな色が出ないという経験はありませんか?

例えば青空の色、夕焼けの色、紅葉の色、とりわけ風景というジャンルにおける記憶色にありがちな悩みだと思います。もしかすると、根本的な理由があるかもしれないです。

私が写真に興味を持ったきっかけはポジフィルムでした。その中でも鮮やかな発色で有名なベルビアの色に憧れていました。結局はフィルムではなくデジタルで写真を始めたわけですが、RAW現像を知ってからはベルビアのような鮮やかな色に拘り始めました。

それからは鮮やかな色を出すことに夢中になっていきました。例えば、霞んだ空を意地でも鮮やかな青空にするためのRAW現像になっていました。

Lightroomであれば「かすみ除去」という機能があります。でもこれには限界があります。たしかに空をより鮮やかに表現することはできますが、そもそも良い条件で撮影した空の色には到底及びません。

悩みの解決方法は簡単でした。まずはイメージ通りの良いタイミングを狙って撮影をすることでした。

テイストで悩んだ話

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続いて写真のテイストの話をします。

RAW現像にはトレンドがあります。例えばHDR風、サイバー風、フィルム風、他にも色々ありますが、多くの人の驚きや共感を得られるようなテイストが生まれるとSNSを中心に広まっていきます。

SNSで写真の投稿を始めた頃の私は、手当たり次第にテイストを真似することを繰り返しました。テイストさえトレンドに寄せておけば自分の写真はウケる思っていたからです。もちろんウケるわけもなく、そしてウケない理由はテイストのせいだと思っていました。最終的には真似する精度ばかり追求するRAW現像になっていました。

今振り返ればウケないことは当然だと思います。テイストばかり追求して、肝心な写真としての中身が薄かったからです。

特徴的なテイストで写真を表現するフォトグラファーの方も多くいらっしゃいます。でもそれは試行錯誤の先で辿り着いた表現方法の一つです。そのテイストを使って表現する理由があるからです。

あなたがそのテイストを使う理由はなんですか?

前向きな答えが出なければ、RAW現像でテイストをつくること自体が目的になっています。特にSNSでは、特徴的なテイストの写真が印象に残るため、まずはテイストが大事という考えになりがちです。まずは自分らしく良い写真を撮りましょう。その先で見つけた自分の拘りを、テイストという手段でより良く表現していく考えが大事です。テイストも含めた作風は、その先で完成するものだと今は理解しています。

もし同じ理由で悩んでいる人がいれば、有名なフォトグラファーの方が販売しているプリセットの購入をオススメします。テイストという言い訳ができなくなり、撮影そのものに集中できるようになります。

RAW現像の本質

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最後に、以上の失敗から学んだRAW現像の本質です。

多くのフォトグラファーはRAW現像を前提に撮影しています。私もその一人です。でもそれは撮影段階で良い写真を撮ること、つまり良いRAWデータがあることを前提として、最終的にさらに良い写真として仕上げるというプロセスです。

とあるフォトグラファーの方はこのように話していました。

「写真として魅せたいものを理想のまま妥協せずに撮ること。現像ではその魅せたい部分をさらに磨くこと。そうすれば理想を超えた作品が完成する。」

RAW現像を前提として撮影することは大事ですが、RAW現像はあくまで良い写真をさらに良くする手段と考えましょう。これを見失うと、RAW現像をすることが目的になってしまいます。RAW現像における高度なテクニックも必要ですが、まずは撮影段階で良い写真を撮ることが基本となるわけです。

私の失敗に共通する理由は、RAW現像だけで良い写真がつくれると勘違いしていたからですね。主観的な視点で言えば、感動はRAW現像でつくるものではなく撮影時にしっかり写すものだと思います。

まとめ

・まずは良い写真を撮ることが基本
・RAW現像は良い写真をさらに良くする手段
・最終的な作風はバランス良く試行錯誤を繰り返した先で完成する

以上のように考えると、まず第一に美味しい料理をつくる必要があるわけです。RAW現像という一つの手段は、その料理の良さを引き出すトッピングと考えることで、写真の本質が見えてくるのではないでしょうか。

いわゆる二郎のような「マシマシ」のトッピングも一つの手段ではありますが、本来の中身をトッピングで誤魔化すようなやり方になってしまうと破綻します。

もし撮影以上にRAW現像で悩むようであれば、まずは自分らしく良い写真を撮ることにベクトルを向けてみてはいかがでしょうか。

最後に付け加えますが、もちろんRAW現像も大事です。私はこのようなステップを踏んだ上で、RAW現像についても日々勉強しています。

以上、誰かの参考になれば嬉しいです。
ではまた!!

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