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分厚い参考書に励まされて

今日は色々とうまくいかない日だった。
全然違う部署の上司に、「この仕事、進んでないよね?」と言われ、実際にはその仕事は去年で代替のものに置き換えられているのに、結局元のやり方で仕事をさせられた。
その事を直属の上司にやんわり咎められ、なんだか辛くて、そうこうしているうちに重要な仕事の時間になって、緊張で苦しくなって、終わったと思ったら怒声が聞こえたりして、システムが混雑してて仕事が進まなくて、なんだかなぁという一日だった。

こういう落ち込む日は肉に限る!と思って、残業帰りに1人で激安焼肉定食を食べて帰ろうかなぁと思ったら、「弁当買ってあるよ」って夫からのメール。嬉しいんですよすごく。ありがたいんですけど、お肉食べたかったなぁ、とか、あと1時間、このまま空腹なのかぁとか(通勤が1時間かかるので)、せっかく用意してくれてるのにこんなことを考えてしまう自分が嫌になったり、他にもいろいろと、なんだかとっても些細で、しかも相手の善意だったりするものなのに、一つ一つ心に重なって、最終的に身動きが取れない気持ちになってしまった。

こういう時は、大抵自分のことを責めすぎている日が多い。何気ないことで自分を責めて、自分ができないことを数えてしまっている。
いつか友人に「できたことを数えるといいよ」と教えてもらった。未だにそれが実践できない日の方が多い。
そんなことをポツポツ考えながら駅に辿り着くと、ふと目の前の男性の手元が目に入った。ほんの僅かに見えた横顔は、大学生か、新卒ぐらいの年齢に見える。手には辞書ほどに分厚い参考書があった。
表紙が見えていないので、正確には「参考書のようなもの」だったが、こんな夜に参考書を手に抱えて駅のホームに来るなんて、きっとこれから乗る電車でもその参考書を開くんだろう、なんて考えたら、少し元気が出てきた。
みんながんばってる、なんて、なんの慰めにもならない言葉だけど、確かにがんばっている青年の姿は、かっこよくて、凛々しい。
がんばってるぞ、私だってがんばってる。今日1日がんばった私も、きっとかっこよくなれる。
私が頑張ったことは、私のための慰めになるだろう。
ひとまずはしっかりお弁当食べて、しっかりお風呂で温まって、ちゃんと布団で眠れれば、今日は花丸満点。

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