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恋は障害が多い程燃える心理学的理由

昔からあることなのですが、男と女の恋愛において障害が多ければ多いほど、かえって二人が意固地になって一緒になろうとしますよね。ここでいう障害とは

・相手の親が社会的地位が低く、自分の親が反対している

・相手の親族に犯罪歴のある人がいて、自分の親族が反対している

・パートナーに暴力的、浪費癖、或いはマザコンなどの困った性格的傾向。またギャンブルやアルコールなどへ依存傾向がある

他にも色々あると思いますが、上記のような事が理由で周囲が反対します。しかし不思議と反対されればされる程、離れようとしません。今日はそれが何故起きてしまうのかを心理学的に解説します。

錯誤帰属とロミオとジュリエット効果

感情に関する心理学理論の一つに「情動の二要因理論」というものがあります。アメリカの心理学者シャクターが提唱したもので、人間の喜び、怒り、悲しみなどの感情は、生理学的な興奮と、それを説明できる状況の二つの要因によって決定されるというものです。

どういうことか?例を挙げると、例えば急に犬に吠えられてビックリして心臓がドキドキした状況で、「すいません、うちの犬が」と飼い主が現れます。その飼主が自分の超タイプの外見の異性であった場合。

本当は犬に吠えられてドキドキしているにも関わらず、頭の中では好みの異性を見たことで胸がドキドキしていると誤って認識してしまいます。

これを心理学で「錯誤帰属」と言います。障害がある恋が燃え上がってしまうのは多くの場合この錯誤帰属が原因です。さらに障害が多い程、恋愛感情が燃え上がってしまうことをシェイクスピアの代表的な戯曲からとって「ロミオとジュリエット効果」と言います。

しかし、このロミオとジュリエット効果によって燃え上がった激しい恋心。当の二人は「この障害さえなければ、私達は幸せになれるのに」と思い、障害を取り除くことに一生懸命努力します。しかし悲しい事に、その障害が本当に無くなってしまうと多くの場合二人は破局に陥ります。

これは錯誤帰属のメカニズムで説明がつきます。二人の強い恋心は、実は恋愛感情ではなく、障害によって発生しているストレスを、愛情によって発生している強い感情と誤認している状態です。当然その強い感情の発生要因が取り除かれてしまえば、一気に恋愛感情もトーンダウンしてしまうのです。

まとめ

障害があるほど恋心が燃え上がる心理学的理由は「錯誤帰属」「ロミオとジュリエット効果」

障害によって発生したストレスなどの強い感情を、恋愛感情と勘違いしてしまうのが原因です。

皆さんの友人や知人にも「なんであんな人と付き合うのか?絶対に止めておいたほうがいいのに・・・」と思う人はいませんか?

しかし本当にあなたが、その人を思って別れたほうがいいと考えるのであれば「あんな人早く別れたほうがいいよ」等と安易な提案はかえって逆効果です。

「好きなんだから付き合うのはいいと思うよ。でも、あの人金遣いが荒いって話も聞いたよ。○○の事が心配だから、一応伝えておくね」

このくらいな感じで、あくまでも必要な情報を提供するくらいが良いでしょう。そうして冷静になれる機会を少しずつ作るほうが結果的に良いと思われます。

もし、自分がそうなっているかもと思った人は、今一度冷静になって、なぜ相手の事が自分は好きなのか考えてみましょう。

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