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だって私たちは誰もひとりで生きていくことはできない

と或る人に、私の頭の中は面白い、と言われた。エニアグラム心理学について説明していて、それを学んだ私は、人を見ると表情や言動からその人の「システム」を分析してしまう、という話をした時だった。

自分が分析されてる、って知った時の大体の反応が「何か…、こわっ」っていう、(おそらく)ちょっとした不快感を伴うものだったので、それが一般的な反応なんだろなぁと思っていた。だから「面白い」といわれた時(お世辞でそう言ってただけなのかもしれないけれど)、やっぱりそれぞれ違ったシステムなんだなぁ、と妙に感動してしまった。

さて、人にはそれぞれのシステムがある、ということをエニアグラム心理学によって私は学んだのだけれど、そもそもこの9つの「システム」には優劣は存在しない。それぞれどこに特徴的にエネルギーが注がれているか、その現れ方に違いがあるだけ。そして、エニア(ギリシャ語で”9”という意味)グラム(ギリシャ語で”図”という意味)というだけあって、「図」が肝になってくるのです!「あなたはこのタイプ」と個人のシステムをただ分類するだけではなく、その先、「自分のそのタイプ(=システム)を、どう進化させていくか」という道筋を、この「図」によって、知ることができるのです!

自分のシステムを知ることがスタートだとしたら、そこからどうやって自分を成長させていくか、という、バージョンアップのための「課題」が提示されていくのがエニアグラムの特色であり、実際に役立つところなんじゃないか、と思う。

そしてエニアグラムの「図」は、平面図ではなく立体図なので、エネルギーの出方にも、上下のベクトルがある。うまくそのエネルギーを取り込み自分のものにできたらレベルアップ、進化して次のシステムを取り込んでいく段階に入る。もちろんそれがスムーズにいくとは限らず、行きつ戻りつ葛藤してを繰り返し、最終的に調和のとれた「私のシステム」をつくりあげていく。もちろん逆パターンもあって、レベルダウン、破滅への下り坂を転がり落ちて行くこともある。ストレスや過剰なこだわりによってバランスが崩れると、時としてエネルギーのベクトルは逆方向に向かっちゃうから。どっちの方向に向かっているのか、自分で気づくことができるようになるのも、エニアグラムの良さのひとつだろう。

自分の「システム」をつくりあげていくのと同時に、自分とは違う「システム」を知って、理解していく努力をする。そして周りの人とよりよい関係を築いていく。
それは自分のシステムを知ることと同じくらい、大切なことだと思う。
だって私たちは誰も、ひとりで生きていくことはできないのだから。

私の頭の中を面白がってくれた方のように、私もまた自分とは違うシステムを面白がれるように、面白く関わっていけるようになりたい。

そのためにもエニアグラム心理学を、より深く理解したいと思っている。

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