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【まさあめ妄想】〜如何にして“舞台少女”は生まれたか〜

※こちらは
「劇場版少女歌劇レヴュースタァライト」
感想という名の妄想です。
ネタバレらしいネタバレではありませんが、
本編の内容に触れています。
まだ観ていない方、これから観る方はご注意ください。

何度目かもう分からないくらい観に行った
「劇場版少女歌劇レヴュースタァライト」
再上映があると知り当然のように劇場へ駆けつけました。
最早条件反射です。

そういえば今回やっと
「何故私は何度も同じ映画を劇場で観ているのか?」
と冷静に疑問を持てました。
スタァライトで灼かれたいんだよ。
また再演あれば間違いなく行きます。

どのシーンが一番好きかだなんて本当に本当に選べません。
順位などつけられないくらい全てが大好きな映画です。
こんなのはじめて。

しかし私自身が写真家という
“表舞台にも立つけれど限りなく裏方に近い” 
特殊な生業であることも作用してか…
雨宮さん眞井さんを中心としたB組“舞台創造科”にやはり感情移入してしまいます。

決起集会のシーンは映画通して最初の涙腺破壊ポイントとなっています。
まあここからずっと泣き続けるんですけど。


生み出す者の痛み。つくりだす者の苦しみ。
舞台に立つスタァ達とはまた違う懊悩があるようです。

演じることの難しさはもちろんでしょうけれど。
書き上げねばならない緊張感。
筆が乗っている瞬間の高揚感。
役者が演じた時に発せられるキラめき…

浴びてしまっては、そして自らがキラめき出しては、もう後戻りなんて出来ない。

本編では描かれることのなかった雨宮さん以外の脚本志望の少女もいたはず。
舞台創造科によるレヴューがあったかもしれない。何それ観たい…
私もまたどうしようもなく舞台を求めてしまう罪深いキリンなのです。


雨宮詩音さん、好きだ……
強い言葉を使ってしまう人ってつまり心の武装を言葉で代用してしまっているんですよね。

とても繊細だからこそ自分を守る為、また自分を鼓舞する為にも言葉尻が鋭くなってしまう。
(自分に近いという点では彼女と、純那ちゃんにも激しく感情移入してしまいます)

それを包むように…見えてその実叱咤激励している眞井霧子さん。
とっても優しくおっとりした口調に聞こえますが言ってること割と全然きつい。
雨宮さんより全然どぎつくて鋭い。好きだ……

ギャップ萌えの民なのでこの二人もですがネームドキャラはもれなくギャップを見せてくれて本当にとんでもないですよ。この作品は。


3年に渡る聖翔祭の成功はA組俳優育成科、B組舞台創造科どちらも無くしては成し得なかった。
消えかけていたメインキャスト達の心に再び光を灯したのは、紛れもなく彼女ら以外の99期生たちなのです。

そしてワイルドスクリーーンバロックへ…

さて、まさあめ、いいですよね。
彼女たちもまた紛れもなく舞台少女。

作中の情報を拾うと二人は幼馴染なのかなと思います。
オタクの都合のいい解釈?わかります。
でも誰も傷付けない妄想ならしたっていいじゃない。いいかな。いいよね。

という訳で以下妄想の垂れ流しです。
如何にして“舞台少女”雨宮詩音と眞井霧子は生まれたのか。


幼少期、雨宮詩音は元々舞台にさしたる興味は無く、着せ替えゲームを熱心にやる普通の女の子のようだった。
画面の中の女の子たちが自分の手によってみるみるキラめいていくのが何より嬉しかった。
たまたま公園で会った女の子にアドバイスをすることもあった。

けれど何かが足りなかった。
キラめきを演出することが私のしたい事なのか?
何故なら彼女はまだ子供で、“物語は誰かが書いたもの”と思い至ることもなかったから。
そしてあるとき眞井さんに誘われ舞台を一緒に観に行って衝撃を受ける。

幼少期、眞井霧子は物語が好きで舞台が好きで、自分でお話を書くこともしていたが、本当にやりたい事は他にあるような気がしていた。
何故なら彼女はまだ子供で、“演出”なんて存在は知り得なかったから。

詩音ちゃんにはちょっとした自慢のつもりだった。
舞台、お芝居、ミュージカル。
他の子よりちょっと違った世界を知ってるって、
それを見せてびっくりさせたかった

眞井さんは雨宮さんと舞台を観て、自分ではこの世界には辿り着けないかもと諦めそうになる。

あの日見た舞台のキラめき。
キレイで、目が離せなくて、
届きそうになくて、怖かった……
だから、諦めようって……
届かないなら目指す事も……
なのに……

そんな時に雨宮さんが眞井さんの手を握り、情熱の灯った瞳で伝える。

「つくろう!あの舞台を!輝く物語を、ふたりで!」

「ーー貴方が生き返らせたんだよ。“眞井霧子”を、舞台少女に」

だからこそ眞井さんは雨宮さんに厳しく、またその厳しさは信頼の表れなのだろう。

取り憑かれたように物語を描き始める雨宮さん、外れたヘアピンにも気付かない。
眞井さんが付け直してあげるとき、ふと右につけ直した。

この戯曲で
舞台のキラめきを浴びた
二人の少女は、
運命を交換しました。
普通の楽しみ、
喜びを焼き尽くして、
運命を果たすために。
わずか??歳で運命を溶鉱炉に。
――危険、ですねぇ。


劇中の回想、(便宜上書きましたが回想なんですかね、華恋ちゃんの役作りの時間か)で華恋ちゃんとキラミラしていた幼女ふたり、まさあめちゃんで実は正解なのではと思っています。

髪色、眼の色、ハキハキした子とおっとりした子。
後者は本を抱いてるし。
声優さんってどうだったかしら。

しかし雨宮さん(推定)の髪留めの位置が逆なんですよね。
デザインは同じっぽいけれど。

それって穿った見方をすればつまり
「何処かのタイミングで舞台少女“雨宮詩音”が生まれた」
という事…

そしてその瞬間にはきっと眞井さんも隣にいたのでしょう。
そんな妄想を具現化してみたかったのでした。

仮に別の子だとしても、二人を意識したキャラデザである事は間違いないと思っています。
名前からしてメタ的ですからね…

もしかしたらアニメ以外に展開しているメディアで触れているかも知れません。
しかし全てを把握出来ていないので監督を脚本家を演出家をイタコとして降ろすしかありません。
なんと罰当たりな。

ところで公式のファンネームを舞台創造科と呼ぶそうですが、私はどうにも名乗れません。
私はまた別の舞台(写真、あるいはあらゆる自己表現)で輝かんとしているのであり、聖翔生ではないから。

私は彼女達を見つめる時、どうしようもなく観客であり、キリンであり、彼女達の燃料でしかないのです。
そして辿り着くべき目標でもある。

対等でなくてはならない。
消費するだけの者になってはいけない。

かつて舞台少女であったはずの “現実のスタァたち” 。
俳優だけでなく高みを目指す全ての人々。
彼等のキラめきを写し、新たなキラめきとして世に再生産させることこそ私の人生の使命です。

…カッコつけすぎですかね、でも本音なのです。
臆面もなくそう言えるようになったのは、紛れもなくこの作品のおかげです。
私の人生を壊してくれて本当にありがとう。
おかげでいま人生で一番楽しいです。


ちなみにキリンの写真はスタァライトと出逢う前に撮影したもの。
シンクロニシティ。からカットイン。
わかります。

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