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JYP 2.0の内容要約してみた

国内レーベルでデジタルマーケしているヨシムラです。

Twitterで流れてきたJYPのJYPark氏の事業プレゼン「JYP 2.0」の動画を見て、めっちゃ勉強になったので内容をまとまった文章にしてみました。(私はまとまった文章じゃないと長期的に内容が覚えられないタイプ)

驚いたのがこちらの動画、2018年のプレゼン!2年前からこんなことを考えていたのか、、、(呆然)

日本語、英語、中国語の字幕がついていて、約25分のプレゼンです。

テキストより動画のほうがお好みの方は下記YouTubeからどうぞ。

1. 4 Labels(アーティストを4つのレーベルに分けた)

去年(2017年まで)全ての部は仕事の内容で、マーケティング部、プロモーション部、マネジメント部、A&R部というように分けられていた。

が、コンテンツ作成のスピードをあげるためにプロモーションやマネジメント、マーケティングなど全ての業務の専門家を含むTWICEのためのタスクフォースを立ち上げた。
※タスクフォース=緊急性の高い、特定の課題に取り組むために設置される特別チームのこと、もとは軍事用語で機動部隊を意味する。

全てのTWICEに関わるサポート業務はそのタスクフォース内で完結できるようにした。結果は成功し、アーティストと担当者のコミュニケーションも以前より改善された。

4つの会社(4つのレーベル)をJYPの中に作り、アーティストを分けることにした。それがここ1年で会社が成功した一番の理由。


2.Globalization by localization

K-POPの進化は以下の3つのフェーズに分けられると考えている。

フェーズ1:韓流スター、韓国の音楽、韓国ドラマなど韓国のコンテンツを海外に輸出していた。

フェーズ2:海外のタレントと韓国のアーティストを組み合わせたものを輸出していた。
→JYPの実験:ニックンというタイ系アメリカ人を2PMというグループのメンバーにした。

フェーズ3:海外のタレントだけで構成されたグループをKPOPとして輸出する。
→BOY STORY:6人全員が中国本土出身のボーイズグループ。中国で最も影響があるとされているQQミュージックビデオチャートで1位になった。

次のプロジェクトは全員日本人の女の子のグループになる予定。基本的に日本人の女の子のTWICEのようなものだが、日本でデビューして世界にも売っていく。来年(2019年)の終わり、または2020年の頭にデビューさせる予定。


3.JYP MUSIC FACTORY

質を保ちながらコンテンツ作成の作業スピードを速めるために新社屋に引っ越した。

設備内容は、下記の通り。

・9つのダンススタジオ

・18のボーカルルーム

・7つのプロデューシングルーム
→JYPark氏を含めた8人のプロデューサーが常に同じ階で働く。プロデューサーがコラボレーションすることもある。

・11のレコーディングルーム

・2つのミキシングルーム


4.Creativity from happiness(従業員のケア)

●ワークライフバランス
働いた時間だけ結果が出る仕事ではない。ワークライフバランスを重視して、韓国政府の新しい法律の施行にも伴い、週52時間以内までしか働かない。52時間以内よりもっと労働時間が減らせるようなシステムを作ろうとしている。

●健康的なライフスタイル
新社屋には様々なオーガニック食品を食べられる設備を整えた(1.5億の出費)

●メンタルケア
従業員やアーティストが定期的に相談できる指定精神科医を設置している。


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プレゼン本編の要約は以上です!動画ではこの後投資家からの質問に答えています。

2つめのポイントでは、NiziUについても触れられています。K-POPの進化として、韓国人以外をK-POPとして海外で売ることを予想している聡明さに脱帽です。。。

また、4つのポイントのうちの1つとして、アーティストと従業員のケアに触れているのも先進的です。
厳しい環境に晒され、SNSの誹謗中傷問題もはっきりと問題になっている昨今、アーティスト専門のメンタルケアはかなり重要だと思います。
もちろん従業員も、激務とあまり良くない労働環境でどんどんボロボロになっていく人を見てきました(入社数年なのにやばくね)
さらっとオーガニック食品の設備の維持に1.5億かかることを好評していますが、従業員、アーティストのケアは今後さらに重要になっていくと思われます。
SNSの誹謗中傷専用の対策チームとかもあると良いですよね。いざSNSで酷い書き込みがあってアーティストに危険が迫りそうなとき、迅速に動けるように教育された担当は少ないのではないでしょうか。

NiziUプロジェクトの成功を見た後にこのJYPark氏のプレゼンを聞いて、もっともっとレーベルで考えることがあるなと感じています。。

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