ぞうさん、カメさん
日本語では動物にも敬称をつける。
これはとても正しいと思うのだ。
今まで生きて来て、動物を自分より目下の者だと思った事は、多分、無い。
自分と同列の者、時には自分より目上の人だと思ったりする。
小さい頃からずっと家には犬や猫が居た。
小学生の頃家に居た大きな犬とは大の仲良しだった。
ブラボーという名前だった。
近所に住んでいたアメリカ人が飼っていた犬なのだけれど、アメリカに帰る事に
なって我が家に貰われて来たのだった。
なので、英語しか通じなかった。
とりあえず必要な英語を教わって話しかけたのだった。
しっだーーーん、なんて言っていたのだった。
我が家の犬小屋はとても大きなものだった。
なんと、庭付き一戸建てみたいな犬小屋だった。
金網で囲まれた敷地の中に木造の家が建っていた。
庭の敷地面積は8畳くらいあっただろうか。
家にはドアと窓が付いていた。
人間が2~3人入って座れるくらいの広さが有った。
なので、いつも自分がブラボーの家に遊びに行っていたのだった。
家の中は丁度サウナの中みたいになっていて、座ることが出来た。
雨の日、ブラボーと並んで座って、窓の外の雨を眺めていたのを良く覚えている。
ブラボーとは兄弟の様な感覚だった。
ネコを飼っていた事も何回か有ったけれど、やっぱり「さん」を付けて呼んでい。
へーさんとか、らんちゃんとか、、、、。
シマリスのりゅうのすけ、りゅうくん、と呼んでいた。
彼はとても強い意思とはっきりした感情を持っていた。
遊ぶときは思い切り遊ぶ、働く時は一生懸命働く、怒るとかなり怖い、
のんびりしているとこっちまで眠くなる、そんな、とても意思のはっきりした男の子だった。
ちょっと尊敬していた。
テレビやネットで色々な動物を見る事が有るけれど、
どの動物を見ても、みんなはっきりとした意思を持っていて、
自分よりずっと目上の人だと思う事が良く有る。
ウミガメとかフクロウとか、象とか、、、。
人間も動物も同列に考える文化っていいなあと思う。
欧米の人が日本に来て、驚いたと言っていたのは、ブルーカラーとホワイトカラーが同じ食堂で一緒に食事をしている事だったそうだ。
そういえば、お百姓さんとか、兵隊さんとか、工事のおじさんとか、
やっぱり敬称をつけて呼ぶんですよね。
いいなあと思います。
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