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河合季信の書評

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私が読んだ本の中で、感じたことを残しておきたいと思ったものについて、書評としてまとめていきます。純粋な書評というよりは、書籍から触発されて考えたこと、アイデアなどの割合が高いかも。
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【書評】首都感染

本書は、大規模な地震や原発のメルトダウンをテーマにした小説を大震災の何年も前に著していたりして、本当に預言者かと思うような作品を次々に発表されている高嶋哲夫さんが2010年に発表した作品です。 若干ネタバレを含めて、作品を読む楽しみを奪わない程度にあらすじを紹介すると、北京オリンピック後の20XX年、中国でサッカー・ワールドカップが開催されたという背景設定のもと、雲南省でH5N1インフルエンザウイルス(鳥インフルエンザ)から変異した致死率60%の強毒性ウイルスが出現。中国当

【書評】ネットで勝つ情報リテラシー

本書は「情報」を扱う者が読んでおくべき基本的な書籍です。基本なので、情報を扱う初心者だけでなく上級者にとっても、ベースを確認するためにときどき読み返してみる価値がある内容となっています。 学術書というよりは、啓蒙書の類になりますが、「情報」の本質やその扱い方を具体的な例を交えながら、わかりやすく説明しています。また、リテラシーについて書かれたものですから、専門家よりはむしろ一般の方が、情報にどのように向き合い、それを扱っていくかを知るというのが本書の本来のねらいです。 私

【書評】隠れ疲労ー休んでも取れないグッタリ感の正体

本書は、大阪市立大が実施した「抗疲労プロジェクト」の統括責任者、梶本修身先生が書かれた、いわゆる「マスクされた疲労」のメカニズムとその予防法、回復のための食事と睡眠などをわかりやすく説明したものです。2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控える日本のスポーツ界にとって、非常に示唆に富んだ内容となっています。 「隠れ疲労」とは、『「疲労」と「疲労感」は異なる』という前提のもと、生理的状態としての「疲労」が、緊張や興奮によって「疲労感」として自覚されず、マスクされてしま