「なにこれ……」でようやく完結する
ライブハウスその他を経営してる方がおっしゃってたようなのだけど、だいたいバンドの人ら歌う人ら韻を踏む人らレコードをまわす人ら、自分のイベントの時に販売用の丁シャツ(Tシャツのこと 検索用)を作るらしい。その方のところには有名無名いろいろな人らの丁シャツが集まってきて、それが尋常じゃないほどの大量なので、未開封未使用のまま積まれているようなのだ。なんか判で押したように丁シャツなんだそうだ。
私の人生に今後そのようなイベントや記念はきっとないのだと思うのだけど、もしそういうことが間違ってでも起きたときには、丁シャツじゃなくて手ぬぐいにしたい。大昔は記念にだいたい手ぬぐい作って配ってた。たまに古道具屋に未使用のものが大量に入る。その中の一枚に四国ナントカ寺参拝記念のやつがあった。そんな程度でも作って配ったのか。知らん人のその程度の記念品が家にある。
じゃあ私も大したイベントも記念もないだろうけど、なんかきっかけがあれば作ろうかなと思った。生地はおごりたい。染もよいものにしたい。そして誰かの家に死蔵されて数十年後「なにこれ……」って見つけた人に言われたい。全然無関係の人からの「なにこれ……」でようやく完結する。その時は私はもうこの世にいないと思うすでに老衰で死んでいると思う。死後にその「なにこれ……」が起きればいいなと思いながら晩年を過ごしたい。