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JR尼崎で口内炎なら「しのぶ庵」のソバを喰えっ!
耐え難きを耐え、忍び難きを忍びである。
ノド近くの口内炎はすなわち令和の敗戦である。
喋ると痛いし食ったら痛いしウガイしたら激痛っ。
歯磨きなんて、そんなん出来るかっ。
口を開くだけで「ピキッッッツッ」ときたもんだ。
ナチスの拷問は口内を中心に組み立てられたと聴くがそれはおそらく正解だ。
これは耐え難いし忍び難い。
世に云う「無理ゲー」である。
ではどうやってこの苦しみと付き合えばいいのか?
それが「ソバ」だ。
午前中ひたすら考えて捻り出した結論が「蕎麦」である。
と云うことで、今昼はJR尼崎駅徒歩4分に佇む「そば屋」の「しのぶ庵」にいってみよう!
文化侵略に対してヒヨワイ日本人達
困った時の和食。
大和の食というものは刺激物を極力控えながらヘルシーと滋味の相剋をクリアーしている。
それにつけても欧米文明の侵略は著しく、もはや日本の街並みに和の原風景を見ることはできない。
「原風景」というものを他国は大切にしている。
例えばイタリア。
2000年代初頭に繰り広げられた「スローフード運動」はマクドナルドが景観を乱していることに対する抗議運動だった。
ローマで施工したマクドナルドを取り囲むという刺激的なやり方だったが、文化侵略や文化の保全に対するイタリア人の意識の高さをうかがわせるエピソードだ。
その甲斐あってイタリア・ローマでは今でもローマ帝国から連綿とつむがれる荘厳な景観が残っている。
伝統や文化を保全するには時に「暴力」もいとわない姿勢が必要なのだ。
日本人は「暴力はぜったいにいけません」などとすぐに寝言をぬかすが、それでは原風景が失われるのもむべなるかなだ。
閑話休題。
困った時の日本食。
和の食事というものは刺激物を極力控えて作られている。
中でも「そば」は刺激物ゼロといっても過言ではない。
これこそ喉元口内炎への銀の弾丸。
ということで久方ぶりの「そば屋」さんだ。
フードコートという文化侵略
なんでもかんでもカタカナ文字。
「美味いもん横丁」だったのが「フードコート」
「立志伝中の人物」が「レジェンド」
「功成り名遂げし人物」も「レジェンド」
「重鎮」だって「レジェンド」
「関係者」すらもとりあえず「レジェンド」
レジェンド級の文化侵略ないし文化破壊だ。
日本人は何故に抵抗しなかったのか。
特に2000年からの日本はまったくのノーガード戦法だったのではないか。
いみじくもネオリベの権化・小泉竹中政権時代がグローバル化の端緒でありグローバリズムが如何に文化破壊と相性が良いかを立証してしまった。
閑話休題。
あいにく駅前には目ぼしいそば屋さんが見つからず、
やむなくショッピングモールまで蕎麦屋さんを探し足を伸ばす。
あまがさきキューズモール1階には阪神百貨店が入っているが、それに併設する形でフードコートがあった。
フードコートを遠くから見渡すと「大阪そば しのぶ庵」の看板が見えた。
口内炎の痛みを忍んでいるワタシにドンピシャなフレーズであり即決だ。
「大阪そば しのぶ庵」
とるものもとりあえず親子丼セットを頼む。
こういうなにも考えたくない時に「親子丼セット」は重宝する。
まあまず間違いないし、親子丼セットでその店の力量がおおむね測れる。
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見た目は月並みだがお味はどうだろうか?
「見ると食うでは大違い」となれば大吉なのだが。
お手並み拝見だ。
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いいねえ。
口内炎に響きが少ない。
この蕎麦は口内でトロける頃合いが絶妙だから、トロけて柔らかくなってから口内炎部位を通過しているのがよく解る。
口内炎だからこそ蕎麦の機微が解るとは、本当に何事も一長一短だねえ。
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こうした定番メニューにこそ魂が宿る。
これが美味い。
薄味だが全体のバランスが良い薄味だ。
決して味付けを怠っているわけではなく計算された薄味だ。
手負いの獅子にとって薄味は何事にも変え難い。
まさに「有り難し」だ。
「大阪そば しのぶ庵」
JR尼崎駅前で口内炎の手負いの獅子になったらマストショップといえよう。
MOMI & TOY'S
耐え難き煩悩侵略
蕎麦の唯一の弱点は腹が膨れにくいということだ。
どうしても「あと何か食いてえ」という煩悩が浮き彫りになってくる。
フードコートというのはその点において良くも悪くも便利すぎる。
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いちごバナナチョコホイップ
「とろけるクレープ」
こうした甘いものが目に入ると口内炎なんて忘れちゃう。
限定メニューだったので「ああ今食べなきゃ」という煩悩までワタシを後押ししてくる。
108つある煩悩というのはこんな時なんとも厄介でもありとても便利でもある。
煩悩に背中を押されフラフラとレジに行ってもた。
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640円
見るからに美味そうだ。
そういえば気づいたら買ってもた。
それにしても最近何もかも高いねえ。
買ってもたなら食ってまえだ。
うん、
これは間違いなく美味い。
でも間違いなく何かを忘れている。
痛っ。
痛っっ。
洋物は刺激が強い。
トロけるクレープとか銘打っていたくせにトロけるタイミングが遅すぎるんじゃ。
口内炎の部位ドンピシャでトロけるから痛みも倍増。
耐え&忍'S
耐え難きを耐え、忍び難きを忍びである。
ノド近くの口内炎はすなわち令和の敗戦である。
喋ると痛いし食ったら痛いしウガイしたら激痛っ。
歯磨きなんて、そんなん出来るかっ。
口を開くだけで「ピキッッッツッ」ときたもんだ。
ナチスの拷問は口内を中心に組み立てられたと聴くがそれはおそらく正解だ。
これは耐え難いし忍び難い。
世に云う「無理ゲー」である。
ではどうやってこの苦しみと付き合えばいいのか?
それが「ソバ」だ。
一日中ひたすら考えて捻り出した結論はやはり「蕎麦」である。
と云うことで、今度はソバにクレープ屋のない蕎麦屋に行くこととしよう。
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