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関西将棋会館移転へ/工事進捗状況/視察してみた

2024年秋に大阪府高槻市へ移転することとなっている関西将棋会館だが、果たしてその工事は予定通りおこなわれているのだろうか?
我々は建設予定地である高槻市芥川町2丁目2ー9を視察してみた。

秋に開館は無理筋

読売新聞の記事によれば「2024年秋に開館へ」と述べられていた。
結論から書けば2024年秋に開館は不可能だ。
まず我々が極秘に入手した下記画像の右下部を刮目して欲しい。
工事期間が「至 令和6年10月31日」となっている。
以前は「令和6年08月31日まで」と表記されていたので2ヶ月ほど当初計画から遅れが見える。
つまり10月31日までは工事期間であって、そのあと大成建設から建設主たる日本将棋連盟ないし羽生善治氏へ引き渡しがなされる。
したがってモノ・ヒト・コトの移動を鑑みれば、11月1日に引き渡しがあったとしても11月いっぱいはまずもって開館は出来まい。
出来るかもしれないが、大わらわになることは間違いない。
だから新関西将棋会館のJR高槻駅前での開館は早くとも「2024年12月以降」と見るのが妥当だろう。

工事現場南面


立地は?工事の状況は?

工事現場 東側

 立地は正方形プラス三角形

JR高槻駅から徒歩1分の場所に工事現場があった。
徒歩1分の表記は往々にして「大風呂敷」なのだが、新将棋会館の場合は徒歩1分が「謙遜」である。
幾度か往復してみたが「徒歩42秒」といったところが真実に近いはずだ。
さて、
まず工事現場を東側から検分してみたが、完全に綺麗な形状の土地ではないようだ。
正方形の部分に狭隘になっていく土地がひっついたような立地に見える。

西 🔲▶︎ 東

デフォルメすればこのようになる。
画像に写っているこちら側が▶︎の右頂点になるという寸法だ。
正方形部分に建物を立てて、狭隘になっていく部分は駐車場や駐輪場にするというのは月並みな読みにすぎるだろうか。


 工事状況は謎のベールに

工事現場 南西側から撮影


一昔前まではこんなことをやってる奴は「産業スパイ」ぐらいだったが、今は昔で産業スパイの汎用化がなされて久しい。
この画像を見るに5階建てで確定のように見受けられるが、クラウドファンディングの成否次第ではまだどう転ぶかわからない。
休日ということもあり完全にカバーがかけられており、内部がどうなっているのかまでは解らなかった。



周辺環境は?

まずは、
とるものもとりあえずこの画像を見て欲しい。

タワマン

これは新将棋会館から目と鼻の先75メートルほどの所で天に挑戦しているタワーマンションだ。
バベルの塔の寓話からいったい彼らは何を学んだのだろうか?
パンドラの箱の底に残っていたのは希望だった。
じゃあ彼らは大丈夫じゃねえかよ。

だがこれから新将棋会館で対局する棋士は、このバベルの塔を見上げながら飛車を振ることになる。
今思ったのだが、
目と鼻の先に聳え立つバベルの塔はAIのメタファなのだろうか。
だとしたらそれはなんとも皮肉な立地である。
飛車を振る人類を完全ディスリスペクトする尊大な存在をつねに目にしながら、それでも飛車を振る棋士。
皮肉ではあるがロマンでもある。
ロマンはつねに二律背反のかたわらにあることの証左だろうか。

しかしながら、
実際問題このタワーマンションを見上げながら将棋を指すのはどんな気分なのだろうか。
ああそうだった。
我々一般人にも新将棋会館に併設される将棋道場は解放される予定だ。
だから道場からタワマンを睥睨しながら飛車を振れば何かがわかるかもしれない。



コンパクトシティへ高槻界隈一直線

タワマン2

JR高槻駅周辺にやってきたのは25年ぶりだが、もはや原型をとどめていない。
特に駅北側の再開発は著しくタワーマンション或いはそれに類するものが軒を連ねている。

高槻市は確か「文教都市」のモデルとされていたはずだが、文化と教育にテクノロジーが見事なまでに融合されて羨ましいったらありゃしない。

JR高槻駅からわずか徒歩10分のところに阪急電鉄の高槻駅もありそちらもなかなかに商業施設および住居施設が整っている。

  北
  ↑
JR高槻駅
↕️800m↕️
    阪急高槻駅

つまりJR高槻駅から阪急高槻駅までの一帯が結合されれば、これから更にシナジーの利いた大商圏となる可能性を秘めているのだ。
そのためにはこれまで以上に人口が必要で、その起爆剤がタワマンとなる訳だろう。



スタバ濫立で賽は投げられた

新将棋会館工事現場を視察した返す刀で駅前も視察して回ったのだが、その道中で3軒もスターバックスに遭遇した。
スタバの人に話を聞いたところ「ゆずシトラスティーをスモールで注文されるお客さんもごく稀におられますよ」とのこと。
流石に3杯目になるとグランデは無理筋なのだ。
スタバは繁榮の象徴だと語られがちだがこの高槻におけるスタバの濫立は繁栄の象徴となるのだろうか。
ドトールも3軒ありコメダ珈琲も3軒あり、なんとあのカフェ・ド・クリエも2軒あった。
なのに何故かサンマルクカフェが一軒もなかったことが筆者としては気がかりである。
サンマルクカフェだけは「何か」を嗅ぎつけて出店を見合わせているのではなかろうか。



2024年冬に高槻・新将棋会館お披露目か

冒頭で述べたように2024年秋の開館は少し難しそうだ。
おそらくは12月に高槻・新関西将棋会館のお披露目を間に合わせてくるのではないか。

1階のテナントに第四のスタバが入ると予想し、第三のスタバにて筆を置くこととしよう。

第三のスタバから紅茶を燻らせながら

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